2021年8月8日から月1回のペースで配信していた私が担当する16家族のお話。
2022年12月8日の今回で最後のお話になります。
最後はゆうちゃんのお話です。
12月31日に8歳になるゆうちゃん。
この家族の小冊子が出来た時、一番最初に反応してくれたのは優ちゃんでした。
この後のお話を聞いてくださるとわかるのですが、優ちゃんは寝たきりです。
でも、あの日の訪問の時、ゆっくり手をあげて「あ〜あ〜」と
小さく、か細い声で、確かに私に話しかけてくれていました。
「お母さんのこと、家族のこと、伝えてくれてありがとう、」
そう言ってるように私には聞こえました。
今回のお話には小児科医であるパパからの
お話も含まれています。
その中に
「僕は臨床医を続ける事が難しくなったけれど、
妻はそれ以上に色々なことを
手放してきたのかもしれない。」
というフレーズがあります。
「優ちゃんの主治医としてこの先もずっとみていく」
そう思っていたパパは、ママのある一言に気づかされます。
それは本編の中でお聞きください。
人はそれぞれ思い描いていた人生の中で「手放す」ということに直面することが
何度かあると思います。
あれもこれもやりたい、欲しい、人からも注目されたい…
でも「得ること」ばかりが幸福になるか?というと、
必ずしもそうとは限らないこともあります。
「得ることができない自分」を悩ませ、不安にさせることもあるからです。
だから、「手放す」こと、それは決して諦めやネガティブな事ではなく
「次へ進むために新たにワクワクした時間を与えられた!」
そうポジティブに切り替えるキッカケだと
感じています。
パパが命をとりとめた優ちゃん。
「知ってもらいたい家族がいる。」最終話。
どうぞ耳を澄ませてお聞きください。
今回は健人くんのお話です。
先日4歳になったばかりの健人くん。
来春からお母さんの仕事復帰にむけ
保育園探しをこの1年間、ずっとしています。
ダウン症児に限らず、障がい児全般の親が集団に
入ろうと動いた時に言われるこの言葉。
「うちの園では人手不足で見れません。」
この一言に何人、いえ、数えきれない数の
お母さんが肩を落とした事でしょう。
厚生労働省では待機児童を解消し、受け皿の拡大が
一段落するまでの緊急的な対応として
2016年から「保育所における保育士配置の特例」が実施され、
これにより幼稚園教諭や小学校教諭、
子育て支援員の活用が人材不足の改善や
保育士さんの負担軽減が期待できると言われています。
これは単に健常児のお子さんに
限ってだけの問題でしょうか?
発達に少し遅れがあるお子さんや
健人くんのようにダウン症のお子さんは
それ以前に入園する事は難しいのでしょうか?
お母さんはこう話します。
「障がい児受け入れ可能な園の情報を
提供してくれるともっと助かる」
「大変な状況はわかるが、最初から障がいを理由に
あれこれ理由を述べられ、見学すら、させてもらえない」
「ただでさえ苦労しているのに、落ち込んでしまう…」
「健人くんは健常児と比べてゆっくりな成長で
出来ないことが多くて焦ったり、急かしてしまったりすることもある。
でも健人なりのペースで少しずつ成長している。
それはかわいい時期をじっくり見せてくれているのかなと思ったりする」
「障がいや病気あるなしに関わらずどんな親も心配が尽きないのは一緒」
そうお母さんは教えてくれました。
障がい児を子育てすることは大変なことはもちろんあるが、
その中に学びや感動することも多くある。
今回はダウン症の健人くんの家族のお話です。
どうぞ耳を澄ませてお聞きください。
今日はさなちゃんのお話です。
さなちゃんに最初に出会ったのは2019年、夏。
もう、3年前になります。
「笑顔」でニコニコのさなちゃんかと思えば、
一瞬でへの字口になって「泣き顔」に変化する
言葉の代わりに表情で私たちに気持ちを伝えるのが
とっても上手な女の子です。
そんな泣き顔を笑顔に変える特効薬はママ。
さなちゃんはママがいなくなると
とっても不安になります。
ある時、ママが「先生、この絵本知ってますか?」
って渡してくれました。
それは「ひだのかなよ」さんの
「うまれるまえのおはなし」
この絵本のストーリーには
こんなことが書かれていました。
赤ちゃんは
お母さんを選んできたこと、
そしてもう一つ、赤ちゃんは
いくつもの色の
プレゼントの中から
好きな色をひとつだけ選んで持って
生まれてくると書かれていました。
そしてその中身はあかちゃんは知っていると。
さなちゃんが選んだのは
キラキラひかる色。
それは「びょうき」
というプレゼント。
「これ」を選ぶことはとても勇気が必要ということ。
病気を選んで生まれてきたさなちゃんの家族の話。
どうぞ耳を澄ませてお聞きください。
このストーリーを作成した
当時は4歳だったしほちゃん。
今は6歳、来春から小学生になります。
ゴーハム病で頭蓋骨の一部や両手両足の骨(四肢骨)が
溶ける骨溶解がおきていています。
また、ヌーナン症候群で
血液凝固異常があります。
そのほかにも
頭蓋骨腫瘍摘出、心房中核欠損の手術
口蓋裂、発達・発育不良、などがあります。
4歳になってようやく
歩行ができるようになりました。
そして4歳半の時には口蓋裂の手術を行いました。
術後、数日して大量出血でICUへ移動。
いくつもの困難を乗り越えてこられたのは
多忙ながらも支えてくれるご両親と
お姉ちゃんと弟がいるから。
今回は
そんなしほちゃんの家族の話。
耳を澄ませてお聞きください。
【配信1周年記念】
抽選で3名様に小冊子プレゼント致します。詳細は番組内でご案内しています。
今日はこころちゃんのお話です。
生まれてから約1ヶ月位まで、目を閉じたまま、一瞬にっこりと笑顔になる「新生児微笑」
その後出てくる表情筋を自由に動かせず笑っているような表情の「生理的微笑」
2ヶ月頃からみられる人の顔を見てにっこり笑う「社会的微笑」。
これらの赤ちゃんの笑顔は親だけではなく、周りの人もその愛らしさに魅了されますよね。
今日のお話の「こころちゃん」はちょっと違っていました。
生後5ヶ月から、こころちゃんの笑顔の表情は消えていったのです…。
それはウエスト症候群が発症し今まで出来ていたことが出来なくなる
「退行症状」がそうさせたのでした。悲しむママを支え続けたパパの言葉。
こころちゃんの家族のお話、耳を澄ませてお聞きください。
イチカちゃんは術後低酸素性虚血性脳症後遺症、
大動脈離断症候群、脳性麻痺、22q11.2欠失症候群。
最後の疾患は染色体の22対(つい)目の片方の一部が
欠失することによって定義づけられる、染色体起因疾患です。
起こり得る合併症は約180あると言われています。
SpO2酸素飽和度の値は一般の人はほぼ100%に近い状態ですが、
いちかちゃんは78~81程度で
手足は常にチアノーゼがみられ、かなり低い状態です。
例えて言うなら、みなさんが今、富士山に登ったとしましょう。
その頂上では平地と比べて気圧は2/3、体内の酸素量は1/2となります。
健康なみなさんでもこの酸素飽和度が80〜90まで下がって息苦しくなります。
その苦しい状態がいちかちゃんの日常であることを
私たち支援者は常に頭にいれておかなければなりません。
これから最終的な根治(こんち)手術をするいちかちゃん。
事前に準備となるような手術をしています。
誕生後のノーウッド手術、
術後徐々に上がってしまった横隔膜の左右差を修正する手術も
今年2月に行われました。
小さな心臓の手術はとてもとても難しいです。
そのため、数回に分けて手術を行っています。
現在体重は11キロ。
訪問看護のナースと相談しながら日々体調の管理を行なっています。
この後お話するストーリーは当時1歳だったイチカちゃん。
もうすぐ3歳になります。
現在は家族(妹)が生まれておねえちゃんになった
イチカちゃんのお話です。
現在小学校2年生のにこちゃんのお話です。
にこちゃんは重症新生児仮死としてこの世に誕生しました。
出生後まもなくして脳梗塞を起こし
両上下肢に不全麻痺が残ってしまいます。
療養を続けていましたが、
発達の遅さやてんかん発作が見られ、
検査の結果ウエスト症候群と診断がつきました。
てんかん発作を軽減させるために、今までに、
左後頭葉と側頭葉の離断手術など2回、大きな手術をしています。
ニコちゃんの名前の由来は
“みんなが虹を見た時に自然に笑顔になるように”
そんな願いを込めて「虹」と「心」
この2文字をとってニコちゃんと名付けられました。
にこちゃんの泣き顔を含む表情さえも
みんなが笑顔にさせられるのは
ご両親からのこの名前へ込められた
思いの力かもしれません。
配信後半にあるエッセイの詳細はこちらです。
「オランダへようこそ」
エミリー・パール・キングズレイ
公益財団法人日本ダウン症協会発行
子育て手帳
「+Happy しあわせのたね」より転記
出典:
Emily Perl Kingsley / 翻訳・佐橋由利衣
copyright ©1987 by Emily Perl Kingsley
Used by permission of the author. All rights reserved.
脳性麻痺は、主に次の4つの型があります。 ①けい直型 ②アテトーゼ型 ③運動失調型 ④混合型
お話に出てくるアオトくんはアテトーゼ型脳性麻痺 です。
脳性麻痺の小児の約20%にみられ、腕、脚、体幹の筋肉が自分の意思とは関係なく動いてしまいます。よじれるように動く場合や突然動く場合、断続的に動く場合などがあります。この動きは強い感情が起こると激しくなり、睡眠中には生じません。
脳性麻痺と知る前と知った後。ママの考え・行動・生活が変わります。
生後9ヶ月で脳性麻痺とわかったアオトくんのお話です。
りなちゃんは「口唇顎裂」「低位脊髄円錐」「脊柱側彎症」「運動発達遅滞」の疾患がある女の子です。
「口唇顎裂」は先天性異常の一つでお腹にいる早い段階で口唇や歯茎に割れ目が残ってしまうことです。400〜600人に1人の割合でこの疾患を持っているといわれ、そのままにしておくと空気が漏れ、うまく発音ができなかったり、赤ちゃんの時はミルクが上手に飲めません。大体1歳を過ぎた頃に手術を行い、綺麗にすることが出来ます。
「脊柱側湾症」は脊椎(背骨)が横に曲がってしまいます。その為、見た目からくる心理的ストレスや痛み・肺活量の低下・脊髄の損傷で麻痺が生じる場合もあります。
少しでも軽減するよう日中はコルセットを装着し、リハビリを実施したり、毎晩、父親にマッサージをしてもらうなどしています。
色んなものを抱えて生まれてきたりなちゃんに戸惑いながらも子育てをしている「かか」(りなちゃんが呼ぶお母さんの呼称)のお話です。
このお話の本文・写真はnoteに記載しています。
#9【出来ていたことが出来なくなった】おしゃべりも走ったりすることも、昨日出来ていたことが急に出来なくなった。どうか、どうか、私の娘を助けてください。ママの願いが一つ届いた時、ママの目の前には感謝以外、何も見えなかった。
#7【仮死状態からの蘇生】初めての赤ちゃん。予定は3ヶ月後の夏に生まれるはずだった。いつものように職場で仕事をしていると、腹部に激痛、多量の冷や汗。夫に迎えに来てもらい、受診。特に異常は見られない。念の為、入院となったその夜。また激痛が走る。ナースコールを押しても夜間の出産で医師は対応不可。3度目のナースコール。その時は異常なまでにお腹が膨れていた。
#6【弟はいつもそばにいる】
双子の場合、胎児は
一つの胎盤を2人で共有し、
さらに双子同士も血管の繋がりを持つ。
その血管を吻合(フンゴウ)血管と呼ぶ。
その吻合血管のバランスが崩れると
一方が血液をもらう「受血児(レシピエント)」
他方が血液を送る「供血児(ドナー)」となる。
TTTSで生まれてきた兄弟のお話です。
◉note「知ってもらいたい家族がいる」 【弟はいつもそばにいる】#32
https://note.com/kikky0824/n/n67124e6a6ce8
今回のストーリーと実際の家族の写真をご覧いただく事が出来ます。
#5【ボクは奇跡を届けるために生きている】「ボクの脳は500円玉と同じ大きさ。脳波は罫線のようにまっすぐ。だから臨床的には脳死。大好きなママの顔も見る事ができなくて、ママに”大好き”だって伝える事も出来ないんだ。でもね、ママはいつもボクの事を”奇跡の子”って言ってくれる。ボクはそんなママが大好きなんだ。ねぇ、みんなは知ってるかな?心の目ではボクはママのことちゃんと見えるし、心の声で言葉だって伝えられる。そう、ボクはママに奇跡を届けるために生きているんだ。」
「知ってもらいたい家族がいる」写真撮影担当の福添 麻美さんとの対談です。
福添麻美さんのお仕事される様子がこちらからご覧頂けます。
HP:https://fukuzoemami.com/about-me/
Facebook:https://www.facebook.com/mami.fukuzoe
Instagram:https://www.instagram.com/p/BbB0NcFFFwn/
#3【命が短いと言われても】
「育ってみないとどうなるかわかりません」
Drからの言葉は
『あなたの生きようとする力、
ママは何があっても守りたい』
とママを強く奮い立たせた。
コルネリア・デランゲ症候群の
女の子のママのお話です。
◉note「知ってもらいたい家族がいる」 【命が短いと言われても】#29
https://note.com/kikky0824/n/n3b3d4268da21?magazine_key=m6eaa121c348d
今回のストーリーと実際の家族の写真をご覧いただく事が出来ます。
◉感想は「知ってもらいたい家族がいる」 お問い合わせフォームよりお寄せください https://peraichi.com/landing_pages/view/sittemoraitaikazokugairu
#2【きょうだいの気持ち】
みなさん「きょうだい」って知っていますか?
ここでの「きょうだい」はひらがな表記。 障がい者の兄弟姉妹を表します。
我慢する事も多く、 ママに甘えたいけど甘えられない時もある
「きょうだい児」のマサミくんのお話。
◉note「知ってもらいたい家族がいる」 【障がい児のきょうだい】#34
https://note.com/kikky0824/n/n1ecf466822e5?magazine_key=m6eaa121c348d
今回のストーリーと実際の家族の写真をご覧いただく事が出来ます。
◉ママが綴る「きょうだい」の「Instagram」
https://www.instagram.com/masaichi.twins/
◉感想は「知ってもらいたい家族がいる」 お問い合わせフォームよりお寄せください https://peraichi.com/landing_pages/view/sittemoraitaikazokugairu
◉参考文献:三重大学教育学部研究紀要
第68巻 障害児のきょうだいと健常児の兄弟の違い
〜障害児に対する見方との関連〜
伊藤 美咲・栗田 季佳
#1【声にならない声を聴く】
生まれる前から現在も日本で誰一人同じ疾患がいなく研究対象になっている“ひまれちゃん”(5歳)は11番目染色体異常で生まれた女の子。
日本には誰一人として同じ疾患のお子さんがおらず、研究対象になっています。
「当たり前なんて、何一つないんだと ”ひま” に教えてもらいました」
そう話すママの言葉から
たくさんの「ありがとう」が溢れるストーリーです。
◉note「知ってもらいたい家族がいる」
今回のストーリと実際のご家族の写真をご覧いただく事が出来ます。
【声にならない声を聴く】#33
https://note.com/kikky0824/n/n3433e3f09f97?magazine_key=m6eaa121c348d
◉ママが綴るひまれちゃんの「Instagram」
https://www.instagram.com/himare0217/
【知ってもらいたい家族がいる】
この配信は
目が不自由な方の心へ耳から届けたい。
障がいを持つお子さんがいるいないに
関わらず、子育てに悩むたくさんの人に届けたい。
そんな思いで配信しています。