住友商事(8051)が2025年10月、IT大手SCSK(9719)を完全子会社化し上場廃止へ。
連結売上5,960億円・顧客1万社超を抱える“知られざるIT巨人”の決断は、守りではなく次の成長への「攻め」の一手だ。
SCSKは2012年から働き方改革を進め、8年連続で「健康経営銘柄」に選定されるなど“人を資本”とする経営を実践。コンサルからBPOまでを網羅する“フルラインアップIT企業”として、売上1兆円を目指す「共創ITカンパニー」へ進化中だ。
上場廃止の狙いは、住友商事との完全統合により意思決定を迅速化し、グループのデジタル戦略を加速させること。資本市場の制約から解放され、AI・グローバル・GXへの長期投資を強化。
自動車(SDV)、金融(AML対策)、脱炭素(ZEBiT)など社会課題解決型事業に挑むSCSKは、静かなるIT巨人から“日本の未来を共創するエンジン”へと変貌を遂げようとしている。
川崎重工は「バイク企業」の枠を超え、鉄道・潜水艦・航空・ロボットまで手がける巨大複合企業。
収益の柱は精密機械・産業用ロボットで高収益だが、鉄道車両は北米で大損し再建中、航空宇宙は納入後のMROで回収するJカーブ段階にある。
潜水艦やミサイルなど防衛分野も中核を担い、液化水素輸送船「すいそふろんてぃあ」に象徴される水素サプライチェーン構築に社運を賭ける。
複合事業ゆえの強みと構造的リスクが同居する企業だ。
1590年創業、430年以上の歴史を誇る住友金属鉱山(日本上場企業の中で第2位の長寿企業)は、「資源―製錬―材料」の三業連動を中核に据え、電気自動車(EV)と半導体産業の最前線へと突き進んでいる。
垂直統合(RSM)モデルの強みを生かし、電池材料分野における技術的課題の克服と、EV用ニッケルの世界的覇権の確立を目指す。その老舗企業の現在地とは?
財務面では、同社は堅実な財務体質を維持しつつ、積極的な株主還元策を実施し、国際会計基準(IFRS)を厳格に適用している。
経営面では、2030年に向けた長期ビジョンの実現を見据え、ガバナンスの強化とともに、持続可能な開発目標(SDGs)および温室効果ガス(GHG)削減への取り組みを明確に打ち出している。
さらに、海外での鉱山権益の取得・売却を積極的に進めるほか、東予工場では銅生産量が過去最高を記録。加えて、炭化ケイ素(SiC)基板開発企業の買収を通じて、半導体材料事業の拡大にも踏み出している。
深海から脱炭素へ――日本のエンジニアリング大手・東洋エンジニアリング(6330)は、いかにして「ブルー&グリーンの二重らせん」戦略でEPCの高リスクを乗り越え、未来に賭けるのか?
産業インフラのデジタル大改革:東洋エンジニアリングの「グリーン&ブルー」DXoT戦略は、危機とPBR0.5倍を脱出できるのか?
ポッドキャスター:迅知国際研究(brisklore.com)
証券番号:9983
ユニクロは単なるアパレル企業ではなく、顧客データを基盤に商品を生み出す「情報製造小売業」です。サステナビリティは流行ではなく、長く使える服を提供するビジネスモデルの核心で、リサイクル素材や修理サービスで具体化しています。グローバル戦略では、欧米市場での成長とアジア市場での質的改善を両輪とし、持続可能な展開を進めています。また、女性管理職比率46.1%など本気の多様性推進が経営戦略に直結。店舗も単なる販売拠点から、オンラインと融合したブランド体験の場へと進化しています。ユニクロは「服を変え、常識を変え、世界を変える」を掲げ、絶えず変革を続ける企業です。
より詳細な情報は brisklore.com の記事もご参考ください。
補足説明は キオクシア(285A)読み解く:たった数分の停電が344億円損失!?半導体ビジネスの驚くべき真実5選 @brisklore.com をご覧ください
日本エネルギー巨頭INPEX徹底解析:ネットゼロ5大分野、新たな成長エンジン、“黄金の拒否権”など多重の挑戦と機会
旧エネルギーと新エネルギーの間を綱渡りするINPEX?脱炭素と石油の安定供給を同時に実現できるのか?
株式会社INPEX(インペックス)は、原油および天然ガスの探鉱・開発を主な事業とする、日本最大の石油上流資源開発会社である。
1941年設立の「帝国石油」と、1966年設立の「国際石油開発」の2社が2006年に合併して誕生。
当初は「国際石油開発帝石ホールディングス株式会社」という名称で、2008年に「国際石油開発帝石」に改称。さらに2021年4月、「INPEX」に再度社名変更した。
サイゼリヤ徹底解剖:V字回復の裏側と「300円ドリア」を支える垂直統合・DX戦略。
P.S.
日経新聞の9/21のニュースより、サイゼリヤは低価格のイタリア料理店の新規出店を中国で年50店以上にする方針だ。同国内の店舗数を35年までに日本国内の店舗数(約1050店)に匹敵する1000店舗規模に倍増させる。同社は上海市の店舗ではミラノ風ドリアを15元(約300円)、イカ墨パスタを16元で提供している。中国の景気悪化を受けて、高価格帯の飲食店が撤退したショッピングセンター(SC)の後継テナントでの引き合いが強まっている。積極出店に備えて現地の体制も整える。7月に武漢市に現地法人を設立した。約3000万ドル(40億円強)を投じてソースやパスタ、ピザの新工場を建設し、26年1月に中国・広州で本格稼働する。とのこと。
三菱重工(7011):日本の「技術の巨人」は、いかに未来のメガトレンドを掴み、桁違いの飛躍を遂げるのか?エナジートランジション、防衛、そしてポートフォリオ経営戦略の深層に迫る。
エネルギー転換と国家安全保障の二重の要請に直面する日本の産業大手。旗手として、日本産業の将来像をいかに再構築するのか?
水素・アンモニア、そしてCCUS(二酸化炭素の回収・利用・貯留)は、脱炭素成長への不可避な路か、それとも高リスクの賭けか?
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イオンの大転換:小売巨人のアジア拡張、デジタル化、持続可能な転換の道を解読する※2025年9月14日までの最新IR資料の分析結果含み
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リンナイ大解剖:成長と株主還元の狭間で未来を拓く熱エネルギーの巨人
会社英名:RINNAI CORPORATION
公式IRサイト:https://www.rinnai.co.jp/ir/
証券番号:5947
本社所在地:名古屋市中川区福
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会社名:ツルハホールディングス
東京証券取引所プライム市場上場
業種:小売業
証券コード(銘柄コード):3391
会社HP:https://www.tsuruha-hd.co.jp/
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