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現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
15 episodes
9 months ago
アニメ、音楽、お笑い、ゲーム、アートの影響を元に、 演劇的であり音楽的である詩の朗読形態「ポスト・ポ エトリー・リーディング」を配信するポッドキャストです
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アニメ、音楽、お笑い、ゲーム、アートの影響を元に、 演劇的であり音楽的である詩の朗読形態「ポスト・ポ エトリー・リーディング」を配信するポッドキャストです
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Episodes (15/15)
現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『白ブリーフ通信』
僕の真っ白いブリーフを買ってくれたのは 16歳の女子高生だった 喫茶店で僕は紙袋に包んだ、 白ブリーフを渡した 彼女は袋の中を覗き込み、 僕の方を見て頷く そして一万円5枚の入った封筒を僕に手渡した 世の中にはいろんな人がいることぐらい 28年間生きていれば大体分かったつもりでいた しかし、 こんな物好きがいたなんて・・・ 僕の白ブリーフを買ってくれる人はいませんか とネットの呟きサービスに書き込んでみたところ すぐに興味ありますと返信があった それからしばらく やり取りをしたのちこうして 直接合うことになり 売買が成立したのだ 僕のどうみても冗談でしかない 書き込みに本気で反応 してくる人物がいるなんてまさに ネットは広大だ 僕はそんな彼女に興味を持ち、 売買成立後も 喫茶店でそのまま話こんだ まず、彼女は、大きなつけまつげに、 濃いメーク茶髪に緩いパーマと いわゆるギャルのような見た目であった 一言でいうと僕のタイプではないが、 世間から見れば十分可愛い そしてそんな見た目から想像できないくらい 彼女は頭が良かった 都内の進学校に通い成績も優秀だと語る 小説はもちろん、医学、心理学、物理学など の専門的な洋書を原文の まま読むことが好きらしい。 そして彼女の親は経営者で、 とても過保護に育てられたことを話してくれた。 お金には全く困っていないし、 夜遊びをしてもまったく親にしかられない 学校も退屈らしい 一時期はネットの生放送に 顔を出して出演したりして それなりの人気を得たよう だが、男達のイヤラシい発言にウンザリして、 そういった活動はやめたらしい 彼女は大学を出た後には親の会社を継ぐことが 決まっているらしく 圧倒的な安定を手にした 彼女はどこか冷めていた 定まらない未来に対する不安は、 同時に可能性という希望も提示する。 そのことを奪われたことにたいする歪みは、 確かに生じているのだ そして経営者の娘らしく、 圧倒的な自尊心とプライドの高さが目についた 僕はこのタイプのこの年頃の少女に対する免疫がないので、 ここまで聞いてもなぜ彼女が、 僕の白ブリーフをほしがったのか理解できなかった。 ぼくはとうとう直接的な質問をした 即ち なぜ僕の白ブリーフが欲しかったのかを 彼女は口を開く 女子高生 「その前に、なんであなたは白ブリーフを売ろうと思ったの」 僕 「いや、ほんの冗談のつもりで書き込んだんだよ、 面白いかなと思って」 女子高生 「それなら、わたしの理由も同じかな  白ブリーフ買ったら面白いかなと思って」 見知らぬ男の白ブリーフを5万円で 買うということを面白いと思う心理は アートに片足を突っ込んだことのある 僕は少しだけ理解は出来たが、 彼女のそれは、 もっとどす黒い闇が渦巻いているように思えた。 もう一歩、もう一歩踏み出す必要がある、 彼女の核心にふれるには 僕「その、君は 今彼氏とかいるのかい?」 女子高生「いるけど、4人」 そうだ、彼女には当然彼氏もそれくらいいるだろう 彼女はすべてを手に入れてる そしてこれからも自らが、 望んだものを手にいれられる頭のよさも持っている 僕「その白ブリーフ、彼氏に見つかったら怒られないの?」 女子高生「怒る人もいるかもね  でもその人とは、それまでかな」    僕は負けた 結局彼女の本質を何も分からず そのまま分かれた  もう二度と彼女に会うこともないだろう  道玄坂 小走り下る僕は 全裸 whiteblifes.mp3
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12 years ago
5 minutes

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
LP 『天動ポエムコア中空説』 リリース
Moving heaven-poem core-Hollow Theory .jpg Nostress Netlabelという南イタリアのネットレーベルから 10曲入りのLP "Moving heaven-poem core-Hollow Theory" 邦題 『天動ポエムコア中空説』 をリリースしました。 フリーでダウンロード出来ます!! ダウンロードページ
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12 years ago

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『狐大学生』
俺はかっこいい大学生 人一倍意識は高い 全裸で街を闊歩する 今年で28歳  就活はしない 俺にはコネクションがある アートディレクターの高本念太郎さん WEBのプロデューサーの指にぃ DJでアパレル会社やってる Mr.トムゴディー 俺が大学を卒業した暁には、 俺に仕事をまわしてくれるはずだ 彼らとはクラブで知り合った 俺の周りには面白れー 大人が大勢集まってくる 俺の才能を見過ごせないのだろう 俺は本物だ オンリーワンだ  この大学生、 一見勘違いをしているように見えて 彼は間違いなく本物だった 彼はどんなときも全裸で街に現れた ブティック、クラブ、カフェ、居酒屋  彼は時と場所を選ばず全裸 それが彼のスタイル 彼の魅力には国家権力も手を出せなかった 彼は間違いなくカリスマだった だが彼には大きな悩みがあった 女性に全く相手にされないのである 彼に声をかけるのは男性ばかり、 女性からの視線は常に冷たいものだった 俺は女性にもてない 俺の心の闇をだれは聞いておくれ 大学生は路地裏で膝を抱える 「はい、私が聞きましょう」 一匹の狐が大学生の前に現れた 大学生  「狐さん俺はどうしたらいいんだい」 狐「コンコンコン 女性はね 可愛いもの 甘いもの  太いもの 固いものが 好きなの あなたも狐になりなさい」 狐はピンクのキャミソールを足に引っ掻けって 大学生ににじり寄る 大学生「はひぃぃー」 大学生は絶頂を向かえたような表情を浮かべ 狐になることを決意した その日から彼は街から姿を消し  山へと消えた それから2年後  彼はまた再び街に帰ってきた かろうじてまだ大学生だった 女性にもてないという彼の心の闇 狐になるという目標 それらに対しての ひとつの答えを彼は 今、此処に示した   大学生は黄金の全裸になっていた そう、汗ばんだ彼の全身には 金箔がまんべんなく塗られ 金色の光を放ってる そんな彼をみようと街の広場に 続々と人が集まってきた 物珍しげに指をさす若い男女 ありがたいものをみるように  拝み続ける老婆 人だかりに便乗し、 利権を主張するデモを行う団体が複数 モニャモンという漫画の着ぐるみを来た、 黄色い集団 とうとう機動隊も出動した 彼を中心に、街は騒乱に包まれた おや、彼の前に一人の少女が現れた 彼女の髪はピンク 服装はパジャマ 彼女は大学生に語りかける 「私はあなたが憧れるような会社の代表よ   特別にたった今から面接試験を始めるは」 大学生  「光栄です 始めちゃってください」 女社長  「弊社への志望動機をおねがいします」 大学生  「御社の女子社員がみな美しいからです」 女社長  「それには私もはいるのかしら?」 大学生  「はい、もちろん」 女社長  「うれしい  でもあなたを弊社に採用出来できません」 大学生  「わかっています   社会はそんなに甘くことくらい」 女社長  「そのかわり  私があなたの彼女になってあげるんだから」 大学生は柔らかな微笑みを浮かべたと同時に その場に崩れ落ちた 全身に塗られた金箔は彼の 皮膚呼吸を完全に奪ったのだ   山の上で煙があがってる きっと狸かなんかが、芋をふかしているのかな 狐大学生
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12 years ago
6 minutes

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『空気ブラウス』
きん玉袋を広げて 都会を見渡す 訳けもなく 唄を ループする グルーブ に夜な夜な狂う 十九と7つ 言葉による快楽を追求 適当な返答 核心を避けてきた 終わらす覚悟は無い 飴太郎は事実として後頭部が人より大分長い それは心に闇を抱えているから この空間では BPMは意味をなさない 歪んだエレクトリックピアノがなり響く 飴太郎は名だたる武将と酒を飲みかわす 宴は加速する 飴太郎は陽気だった だが、それに水を差すように隅の方で現代思想書 を読みふけっている男がいる 飴太郎は男に近づく 「ここは、宴の場だ、そういったものは、 家で読んでくれないか」 いつもは弱気な飴太郎が強く出る 「あんた、の言うことは正論だ だがあんた  パンツの横から きん玉出てるな」 男が悔し紛れに指摘する 「出ているんじゃなくて 出しているんだ                       これは文学だ」 『空気ブラウス』
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13 years ago
1 minute

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『どんぎまり』
都心より離れた 格調高い旅館 その対談は今始まろうとしていた。 「童貞対談」 100帖ほど 畳が敷かれた大広間に 5、6十人のブリーフ部隊 が円を描き正座している その円の中央には 飴太郎と古智教授が向かい合って パイプ椅子に腰掛けている 飴太郎「何故、我々は時として、童貞でもないのに、 童貞であるかのような言動をしてしまうのでしょうか?」 古智教授「まず第一に言えることは、 童貞のふりをしつつも本当は 童貞でないという、そういう優越感をえたいんですよ」 飴太郎「優越感・・・  もしある童貞のグループがあるとして その偽童貞は、表面的に話を合わせつつ、  本心ではこいつらより は上であると思ってる、そういうことですかね」 古智教授「そうです、そういう理由が 大半だと思うんですよね  でもそれだけじゃないと思うんですよ」 飴太郎「それだけじゃないといいますと?」 古智教授「まだ夢を語りたいんですよ  童貞を捨てるということは、 生身の女性と実際に 性行為を体験するわけですね 毎日一人でしこっていて  夢にまでみていた その体験をする しかしそれと引き換えに 夢が現実になるわけだ 男っていうのはね、 おかしなもので、夢と現実どっちが 魅力的かっていったら やっぱり夢なんですよ」 飴太郎  「なるほど、童貞ぶるという行為の裏には、 現実よりも夢をまだみていたいという ポーズの現れでもあるんですね」 古智教授「飴太郎さん、僕はね  この『童貞ぶる』という行為 は決して悪いことだとは思わないんですよ。 実際、そういうスタンスの文学や音楽では、 すばらしい作品がいっぱいある。 問題なのはね、 『童貞ぶる』という行為の否定ですよ あいつは、童貞じゃないのに 童貞のふりををしてる、 童貞の敵だ!!  やっつけろーっていう流れが一番怖いんです。  そこからは、文学は生まれません  実は宝くじで1億円あたったやつが、 一億円あたったらいいのにな〜と 何にも知らない人たちの前で言う  それは悪だと僕は思う でも、『童貞ぶる』という行為はまた再び、 女性という神秘 を同士たちと語り合いたい、 という純粋な思いからくるんですよ。 それは、冒険者たちが、 夢を語り合うことと変わらないんです そりゃあ、生粋の童貞に対して、 若干上目線になってしまう ところはありますよ、 でも それはほんの小さい問題じゃないですか」 飴太郎「『童貞ぶる』という行為に 確かに悪意はなさそうですね」 古智教授「そう、悪意はないんですよ、 ただ純粋に、童貞っぽい 発想ってすごくおもしろいでしょ クリエイターと言われている人たちなんて 99%「童貞力」を信じてますから、 よく『童貞ぶる』発言をしますよ しかも3流、4流よりも、1流ほどね」 飴太郎「話は変わりますが、 古智教授は現在、自宅に常勤の無職 でいらっしゃるのに、何故、 「教授」と偉そうに名乗られているんですか?」 古智教授「その話は今回の議題に全く関係ないですよね  僕は、その質問には答えたくないな」 飴太郎「よークズ さっきから偉そうに、 下らない御託ばかりならべやがって てめーを今日ここに呼んだのは、 こんな対談やるためじゃない ことぐらいわかってるよな」 古智教授「わかってる 僕がここに  呼ばれた真の目的は、魔法の試験だね」 古智教授は、リュックサックから  スコップと豚足とスペードのエースを 取り出し丁寧に畳に並べた      『どんぎまり』
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13 years ago
6 minutes

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『現象A』
セカイとかいう前に、 隣のやつと、喋れるようになれよ 嫌いだな、僕はこの言葉 飴太郎は ブリーフで100m走の スタートラインに立って呟いた 寒いやつほど良く吠える 僕の嫌いな言葉だな 飴太郎は全裸で呟いたああああああ。 ギンガムチェックの風俗嬢 タイムマシンでコンニチハ エロ本立国 お股に乾杯 てへぺろ政治で世も末だ 名前は要らん キンタマが叫ぶ 暗示を受け入れよう 君が暗闇を食べてくれるのなら 千の夜を超えて 包茎は今、輝く 右キンタマ は カワイイ 左キンタマ と 親しい 戦争が起こらないことを心から願う 禁断を戒めよ 美醜のみで判断して構わない あかね空にキンタマ一房 角刈りに唄ヲ ちゃんと飲んで 象を押してごらん ミミは都会に渦巻く波動をかき分ける 悪い気は陰部に溜まる だからそれを 口で吸い出してもらうか 自分で弄ってそれを取り除くの 都会に生きる ミミに顔は無い 人は尿意に勝てない オムツを着ける勇気と 東京の空 「しこる」とは自分との会話だ 鋼鉄の門がゆっくり開く 俺は別に門の外に出る気はない 『現象A』
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13 years ago
2 minutes

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『狐様』
何処に行けば私は、救われるのですか? ポリ子は、細い体をくねらして狐様に問う 狐様「僕の棒を沢山しゃぶりなさい、    そうすればあなたの魂は救われるだろう」 ポリ子「僕の棒!? 何だか卑猥な響き     まさか狐様、私をを騙してスケベサロンに     売ろうとしてたんじゃないでしょうね」 狐様「何をいっておるか!!」 狐様は憤慨した 狐様は大学生だった それから3年・・・ 狐様は大学を卒業した その後、鉄の棒を安く仕入れ 漁港で黒服たちに、売りさばく という仕事を3日でやめ 実家で無職を4ヶ月続けた 狐様は鏡をよく見る 狐様は自分のことは、よく分かっているつもりだ (((つい、儲かる仕事をやろうとしたから 失敗したんだな 好きなことを仕事にするんだった))) 就職活動を開始した狐様 狐様は音楽雑誌のアートディレクターとして、 大手企業に入社することになった しかし入社当日から、どういうわけか、 地下の採掘場に連れて行かれ ツルハシを持ったまま、 3週間 地上に出ていない 狐様は元 大学生 『狐様』
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13 years ago
2 minutes

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『メメタン』
木下飴太郎はアイドルの ライブに初めて足を運んだ 会場には ライブ開始1時間前に到着したが、 予想通り結構な列が 出来ていた 飴太郎がまず気になったのは、 すぐ前に並んでいる女子二人組だ ちょっとしたアイドルのようにも 見える可愛らしいルックス 原宿や吉祥寺あたりを 歩いていそうなファッションで とてもオシャレだった 会話の内容から 女子大生だということが分かった さらに彼女達の話に聞き耳を立てていると、 ほぼ全てのライブや イベントに参加しているらしく モコピコ少女連合のかなりコアな ファンだということも伺えた 飴太郎は、話には聞いていた、 かわいい女性アイドルが好きな、 かわいい女子のファンが実在する  という事実に驚きを隠せなかった ライブ会場の入場口でチケットを渡し  ラウンジスペースに入場する そこでは物販が行われている、 キャンペーンのCDを購入すると ライブの終了後に指定のメンバーと 握手が出来るという情報を 飴太郎はあらかじめHPでチェック済みだった 飴太郎も 生まれて初めての アイドルとの握手を試みるため  キャンペーンのCDを購入するつもりだ  ここでもちょっとした列が出来ていて、 10枚ほど購入している猛者もいた こういう猛者の存在は  メディアを通して知ってはいたが  先ほどの女子同様 実際に目にするとやはり違和感を感じる 飴太郎もCDを購入した  握手するメンバーは琥珀芽々華さん 実は飴太郎が今回初めて アイドルのライブに参戦するきっかけ になったのはこの、 メメタンこと琥珀芽々華さんが目的だったのだ 飴太郎がメメタンの存在をしったのは モコピコ少女連合が 最初では無かった 琥珀芽々華さんは大手投稿動画サイト メロメロ動画の あるジャンルでは名の知れた人物だった そのジャンルとはポエムコアと 呼ばれている表現形態だ メロメロ動画のジャンルの中では 相当マイナーな部類に入る ポエムコアとは、ドローン  ダークアンビエントなどの アブストラクトなトラックの上に 物語性の強いポエムが朗読される、 2009年辺りから広まりだしたジャンルだ 飴太郎は2年ほど前に このポエムコアにはまった時期がある 自身でも幾つかのポエムコアを作って投稿したが、 全く再生数が伸びなかった その中で琥珀芽々華は、 「ダークエルフ」という名義で このポエムコアの作り手として、 トップクラスのクリエイターだった  飴太郎がポエムコアに 入れ込んでいたいたときには、 一日に何回もメメタンの投稿した 動画を再生したものだった そのメメタンがモコピコ少女連合という、 このアイドル戦国時代において 結構な地位を確立している アイドルグループに加入していると知ったのは つい一週間前だった。モコピコ少女連合自体は 2、3年前からあるグループで 飴太郎もその存在は何となく知っていた。 半年前 その第二期メンバーとして 3人の新メンバーが加わり現在8人で構成されている そういう情報も  サブカルサイトなどをチェックしていて知ってはいた しかし その新メンバーの一人が あのメメタンだとは思いもよらなかった 飴太郎は最近はポエムコアをチェックしていなかったし、 何よりも投稿した動画の アップ主の顔は分からなかったのでメメタンが どんな顔をしているのか知らなかった それが一致したのは、いつも聴いている  深夜ラジオに、モコピコ少女連合自体 がゲストに出たときにメメタンが ポエムコアの作り手でメロメロ動画に 投稿していたというエピソードを 語っていたのを聴いてからだ その事実はモコピコ少女連合の ファンの間では既に周知のことだったようだが 飴太郎はとても驚いた 改めてモコピコ少女連合のHPで 琥珀芽々華=メメタンの写真を確認してみる とてつもない美少女という分けではないが、 素朴な可愛らしい女の子だ 現在、現役高校生というプロフィールからすると、 ポエムコアを投稿していた ときは中学生くらいか・・・ 何て才能だ 飴太郎はこの一週間、メメタンへの思いが ぐるぐると周り耐えられなくなり 2日前にチケットを購入して このライブに参戦したという訳だ ライブフロアに入場して 驚いたのはその客層だった 完全に原宿辺りにいるいまどきの ファッショにに身を包んだ若者達 飴太郎が想像していた典型的なオタク系の 人達の割合は1割程度だろうか 女子の姿も多く見られる 完全にアイドルを応援することが  ファッションサブカルとして定着している かつて、アニメ、ゲームなどオタク的な趣味は、 いけてないとされ、ファッショナブルな 人種からは敬遠されがちだったものだった。 しかし その価値観が徐々に変わり始めて来たのは、 海外からの そうしたカルチャーへのラブコールだった 誰がいったのかホットジャパンとして 日本特有のオタク文化は讃えられた。 それまでは欧米の文化こそホットだ、 日本的なオタク文化なんて ださいと思っていた層も、 欧米で褒められていると聞くと 徐々にその態度を改めていくしかなかった。 今や、アニメ、ゲーム、アイドル、こん棒  などは完全にクールなものなのだ。 クラブなどではアニソンDJ、アイドルDJが モテるなんていうのもネットでよく見る 飴太郎はそのことにいまいち ついて行けていない最後の世代だった モコピコ少女連合のライブが始まった 1曲目は 団子鼻の夕暮れ そのあとは自己紹介  最年少メンバー  猫野ホニ子はこの日のライブを欠席していた 2曲目 「モーテルで菖蒲湯に」 3曲目 「猫 クルミ 猫 もやし」 4曲目 「イチジク女に 鬼畜姫」 5曲目 「引退!!水玉文化際」  6曲目 「節度を守って指人形」 ラスト 7曲目には 30分にもおよぶプログレッシブロック   「汎用漁船で半ケツを」 の熱唱で幕が閉じられた ライブ後 握手会が行われた 列に並んでいると  20代前半の可愛い女子が前にいる そして その隣には50代くらいの男性  親子できているのか・・・ しかし会話を聞いているとどうもそうではない。 その二人はまるで他人で ネットで知り合って一緒にライブにきているのだ こんなことがあっていいのだろうか この女性は、こんなオヤジとアイドルの ライブを見て楽しいのだろうか この親父の顔は典型的な昔ながらのオタクといった感じだ このオヤジは、ライブに来ていた  他の何人かの女子とも知り合いらしく、 「君も来ていたんだ」などと声をかけていた なんともゲスな野郎だ飴太郎は怒りがこみあげてきて、 このオヤジがどんな顔ををしているのか よく見てやろうと 顔を覗き込んでみる メガネの奥の目が全く笑っていない  飴太郎は得体のしれないどす黒いものを感じた メメタンとの握手の番が近づいて来た、何て声をかけよう 言葉が出てこない 他のファン達は僅かな時間で、 何とか爪痕をのこそうと必死に会話してるのに・・・ そのまま飴太郎の番になってしまい 「がんばってください」と一言だけつげて あっさり握手は終了した  いろいろな思いもあったがそれは、 ネットでさらに拡張された虚像 全ては自分一人の思い込みのものでしかない 自分の頭の中の思考がネットにより簡単に 外部に発信できるようになった結果の弊害 自意識は肥大しつづける そのこととどう、折り合いをつけて生きて行くか 下の世代はそんなことなんか気にせずに楽しそうだ 帰り道 通りの向こうでは夜にも関わらず大勢の人で溢れてる これが噂のデモか プラカードを持った人 音楽を奏でる人  こん棒を携えた人 なんだかフェスのようだ 飴太郎はかまわず足を速める 駅について 電車に乗り込む そこまで混雑はしていない 席にも座れる  スタンディングのイベントだったので やっと座れたことに飴太郎は安心した 電車は出発し、数分後に次の駅に到着する この駅では結構な人数が乗車してくる その中で大分泥酔したオヤジが入って来た 明らかに足下がおぼつかない 手すりを掴みそこね ふらふら ふらふら よろっ タトゥーをした怖そうなお兄さんに 思いっきりもたれ掛かる 場に緊張が走る だが、お兄さんも切れることなく なんとか場はおさまる 泥酔オヤジはまだ ふらふらしている 泥酔オヤジの周囲に人がいなくなる 電車が大きく揺れたとき オヤジが後ろに思いっきり倒れる え、ちょっとやばいんじゃない あれ 後頭部から思いっきりいったぞ 死んだかもな・・・ 周囲が騒然となるなか 飴太郎は携帯に目を移し ポイッター で 「泥酔オヤジ 電車 死んだ」 と検索してみた すると既に 「電車で今目の前の  泥酔オヤジが頭から転けたよ これは死んだね」 というつぶやきが投稿されていた 飴太郎は周囲を見渡す すると人だかりの間から 黄色の雪だるまのようなキャラクーがニヤッとしながら こちらを見ている 手には携帯も握られている  間違いない あいつだ 飴太郎は席を立ち黄色いキャラクターに近づく そこで電車は停車し 扉が開かれる 黄色いキャラクターはさっと 駅に降りる 飴太郎は なぜかやつを  追いかけなければならないという 衝動にかられ 黄色いキャラクターを追いかける ホームを駆け 改札を抜け 商店街まで走る  もう見失ったかに思えたとき後ろの暗がりで 声がする 声 「僕たち似ているね もう、 ああすることでしか現実を感じられないんだろ」 飴太郎 「俺は違う お前のようなネットに完全に取り込まれてる  やつらが許せないんだ」 声 「それじゃあ きみは完全なリアルな側の人かい?  それも違うよね   君は今日まともに他人と会話をしてないよね   君は結局リアルとネット どっちにも属すことが出来ていないんだね」 飴太郎 「それは・・・ 」 暗がりから黄色いキャラクターが姿を現す  黄色いキャラクター 「ごめんよ、ちょっとキツく言い過ぎちゃったね  お詫びに君好みの 2次元幼女を取り揃えた プニプニサイトを紹介するから許してよ」 そういって黄色いキャラクターの持っている 携帯の画面が激しく光りだし 辺りがホワイトアウトする 飴太郎は気は 気づくといつものように  真っ暗な自分の部屋に ブリーフ一枚で突っ立って モニターを眺めていた 机には 丸められたティッシュが転がっている リアルかネットかなんて  もうどうでもいいくらいだるかった 今日の出来事も 全部 リアルかネットかなんて  どうでもよかった ただこのまま睡魔に襲われて何となく  一日を終えるのだけは嫌だった そうだよ 俺はこのまま今日を終わらせちゃいけないんだ 飴太郎はブリーフ一枚で5帖の1Rマンションを飛び出す 燃料は自意識 ギリギリの意識の中で思いついたことは ただ一つ ポエムコアを続けるんだ 走りながら飴太郎は 呪文のような言葉を発する 深夜の国道沿いがバックトラック 闇に理由は要らない   『メメタン』
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13 years ago
15 minutes

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『星 オレンジ 瞑らな瞳』
☆ オレンジ 瞑らな瞳 ☆ オレンジ 瞑らな瞳 ねぇ 飴太郎 何も出来なかったんだね 僕は此処にいるから もう あきらめちゃってもいいよ もうきみは地続きなんだし この星のことを思うとさ なんだかもう全部一つに思えてくるんだ 消えてしまってもかまわない でもそのまえにあと50年 退屈を楽しんでもいいかな 何も怖がらなくてもいいよ 録画してたアニメ見よう 『星/オレンジ/瞑らな瞳』
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13 years ago
3 minutes

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『タマフルポエムコア〜17歳の夏〜』リリース
tamaspc.jpg TBSラジオの超人気番組『タマフル』をモチーフに 10曲入りのアルバムを作成しました。 タマフルクルーのメンバーが17歳の高校生という 設定で繰り広げられる、夏の物語を綴った同人ポエ ムコアになっています。タマフルリスナーはもちろん、 未来のリスナーも是非楽しんでくれたら嬉しいです!! フリーでダウンロード出来ます。 是非聴いてください。 1 お勉強 2 海岸を散歩 3 スライム古川 4 部室にて 5 ファッションリーダー 6 夏の恋 7 プロペラまほちゃん 8 侵入者 9 四足歩行 10 青い海 ダウンロードはこちら
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13 years ago

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
EP『ポエムコア女学園』リリース
bool_001.jpg 迷われレコードからEP『ポエムコア女学園』 をリリースさせて頂きました. フリーでダウンロード出来ます。 是非聴いてください。 迷われレコード ダウンロードページ
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13 years ago

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『マックスエレジー 』Track by Motoi Kotaka
一年だけ行った大学もやめてしまった。 理由は くだらなかったから  授業も学生も 本当にくだらないやつらばかりだった この若い貴重な時期を  そんなところで消費するより ネットにいるおもしろい大人達と 交流している方が よっぽど有意義だと思えた だから僕は大学をやめて実家に帰った 問題は親だ 父さんは大学をやめたんなら  就職して 働けとうるさい 父さんの世代の考えかたは古過ぎる 汗水たらして働くのは 頭の悪い奴らのすることだ。 稼ごうともえばワンクリックで 稼げる時代じゃないか 僕は毎日自分の部屋に籠りなるべく  家族とは会話はしないようにした ネットには様々なクリエイティブな サークルが溢れてる DTMで音楽を作ったり、 漫画やイラストを描いたりね その中でマックスエレジーという クリエイターレーベルに僕は所属している 活動内容は全裸になって夢を語り合うこと もちろんネットをつかって音声だけで そうして語り合ったトークを 最新のクラブミュージック とMIXしてポッドキャストで公開している 凄くクリエイティブだろ 僕はマックエレジーのメンバーの一人と 恋人の関係になった 実際にはあったこともないし、 顔も見たことは無い でも通じ合うんだよ  裸で語り合ったなかだからね 尊敬する先輩も何人もいる 中でも僕が一番したっているのは このマックエレジーの主催者 「アート兄さん」だ 兄さんは有名な芸術大学の受験に  5回挑戦したけれど、全て失敗してしまった。 それから自分は 大学という枠には 収まりきらないということを悟り、 独自の芸術を展開し始めたんだ かっこいいだろ 現在アート兄さんは30代前半  ぼくもあと10年したら 兄さんのようなかっこいい大人になれるだろうか 手淫でもしようかなとパンツをおろしかけたとき 家のチャイムがなった しょうがない出るか 今日は平日  家には誰もいないし  どうせ宅急便だろと思い玄関を開ける 僕は驚愕した そこには会社に行ったはずの父さんが 全裸で仁王立ちしていたのだ しかも いつもより肌の調子がいい 父親「私がアート兄さんだ  お前はネットに全てがあるように 思っているがそんなものは幻だ  お前の慕っていた「アート兄さん」 という人物もネットの幻  お前の彼女も所詮はボーカロイド その他のメンバーも、私が乞食に タバコをやって雇ったサクラに過ぎない このことを身をもってお前に分かってほしくて、 こんな回りくどいことをしたのさ さあ、どうだ 久しぶりに 公園でキャッチボールでもやらないか」 それからぼくと父さんは夕暮れまで  全裸でキャッチボールをした Track by Motoi Kotaka 『マックスエレジー 』Track by Motoi Kotaka
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13 years ago
4 minutes

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
モテリーマンEPリリース
モテリーマンEP.jpg No Disco Recordsから「モテリーマンEP」 をリリースさせていただきました。 さくらんぼのヘタをぶら下げて会社に出社する ことで革命を起こそうとする男の話を綴った ポエムコアを収録しています。是非聴いてください。 No Disco Records ダウンロードページ
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13 years ago

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『行くぜ!!』
すごいかっこいい 私のお兄ちゃん 部屋でも 外でも いつも全裸 猫耳 可愛い アニメ大好き ちなみに あたしは 51歳  何てことでしょう 早く終わって欲しいは こういう空気 遊撃士 ランク 8 水島 たんぽぽ と申します ネット文化何て糞食らえ よー  太陽と遊ぶぜ 全裸で これが 行動する本物の放つ 言葉 風呂場 カビ臭い ならスキルとともに磨け ブルマ 200着 以上 保有 ピース 私の彼はアニソンDJ  メガネの似合う オタクでゆとり でもねオールはもう しんどい そういう年頃 51歳 あー むかつくこういうの  まじで 消えて欲しい そういう彼も 自分では何も新しい もの作り出すことが出来ないタイプだった ただ彼には車がある それだけで彼はこのゲーム の勝者たりえる 51歳 嘘に決まってんじゃん 本当は71歳だよ 『行くぜ!!』
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13 years ago
1 minute

現代詩朗読ポッドキャスト BOOL
『鋼鉄のブリーフ』
戦火の空 新型 戦車部隊 数千 砂漠の先に人影     鋼鉄のブリーフ 一枚 この男一人 立ち向かう   それから これから どうなった その先 この先 どうなるんだ 便所に行くのは待ってくれ 続きの話 聞かせてくれ  この話のつづきが聞きたかったら 僕のお家においでよ おいしいシャンペンもある 嫌です 僕は今すぐ聞きたいのです ブリーフの勇者はこのあとどうなったのです 横入いり失礼 威を借る狐  見つめる三つ目 で邪気眼を発動 狂てる奴を 抜こそそぎリスペクト ILLな俺がそう MCパンデミック    こら どうして話の邪魔ををする せっかく 小便我慢して  語り出そうとしたのに もう駄目だ 全部バカらしくなってきた この場で小便してやる 砂煙を舞い上げること 丸三日 その男はとうとう力つきたが この戦いは 大陸の歴史に深く刻まれ 今だその地には  鋼鉄のブリーフの墓標が立つという なーんだ 別に おちもねーじゃん そこいらにいる ブスなねーちゃん の立ち話よりも 価値無いじゃん 時間戻して やり直せ 再び また旅 の途中さ Baby 絶対負けない ナイスな男  戦車部隊 もチョップで 瞬殺 犬にだってさ 朝から あいさつ   このあと 男は 花売りの少女に恋をする ここで初めて つまらん自意識が目覚める 鋼鉄のブリーフはダサイのではないかと 戦ごとでは最強の男も こうしたこととなると・・・・ 男には 体当たりしか無かった 戦車部隊を蹴散らした時も 大王イカの足を引きちぎったときも 今までも 小細工無しの直球勝負だけ 花売りの少女に近づく 今までは眺めているだけだった 今日初めて声をかける DCブランドのセータも ベストも ハットも ブーツも いらない 俺には鋼鉄のブリーフがある 少女の前に立ちはだかり男は声を震わせた 「僕と 友達からお付き合いしてくれませんか   ずっと前から あなたを見ていたんだ」 花売りの少女はくすっと笑って ヘリコニアの花を男に手渡す 花言葉は「風変わりな人」  そのときだ鋼鉄のブリーフが  黄金のブリーフに変わったのは 『鋼鉄のブリーフ』
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13 years ago
3 minutes

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アニメ、音楽、お笑い、ゲーム、アートの影響を元に、 演劇的であり音楽的である詩の朗読形態「ポスト・ポ エトリー・リーディング」を配信するポッドキャストです