
<プログラBLOG|2025年7月22日から>
VIZIOが買収後初の戦略をNewFront 2025で発表
2024年にWalmartによって買収された米VIZIOは、2025年5月に開催された「NewFront 2025」にて、買収後初となる広告戦略を発表しました。プレゼンテーションでは、VIZIO独自のプラットフォームとWalmartのリテール力を統合した新たな展望が示され、CTV(コネクテッドTV)とリテールメディアの融合が中心テーマとなりました。
目玉となったのは、新たに導入される「MyHub」機能。これは、ユーザーが個人の好みに合わせて番組、ウォッチリスト、写真などを管理できるパーソナライゼーション機能で、Walmart+メンバー向けのセール情報なども連動表示。VIZIOはこの機能を「ショッパブルTV」実現への第一歩と位置づけています。
また、Walmartとの統合により、VIZIOの広告在庫がWalmart DSPで直接購入可能に。これにより、小売データとCTVインベントリを融合し、測定可能なキャンペーンが実現します。なお、広告出稿には20万ドルという高めの最低出稿額が設定されています。
さらに、スポーツ領域でも拡張を進め、プロサッカーやゴルフの専用コンテンツゾーンを新設。中でもゴルフは人気ページ2位に急浮上し、今後のスポンサー施策にも注目が集まります。
統計では、VIZIO TV視聴の60%超がストリーミング、ホーム画面での滞在時間は1日平均31分、リーチは推定7,900万人に上るとされ、広告主にとってリビングルームから直接購買を促す有力な媒体としてのポテンシャルをアピールしました。
今回の発表は、VIZIOがRokuとのOEM提携を解消し、今後は自社OS「SmartCast」搭載のWalmartブランド「Onn」テレビへ移行するという動きとも連動。CTV市場のシェア構造にも大きな影響を与える可能性があり、今後の展開に注目が集まります。