
ハンドメイドマーケットでの作品登録で悩まされるのが値段の設定。
値段は出品者が自由に決められ、正解もありません。それだけに悩みどころ。ここでつまづく作家さんは少なくありません。
ただ、決め方のポイントはあります。値段は雰囲気で決めるものではなく、さまざまな経費を含めたうえで赤字にならないよう設定することがポイントです。
ここでは、赤字にならずに利益を生む値段の決め方について詳しく解説していきます。
ハンドメイド作品の場合、値段を付けるなら原価の3倍程度にするのが一般的です。
原価とは、作品制作にかかった経費のこと。
経費は材料費だけではなく、労働費(人件費)、梱包資材費があります。細かい出費だと、材料を購入するための交通費、出品するための通信費などもあります。
これらの経費をきちんと計算しておかず、まわりの価格にあわせて設定してしまうと利益が出ずに運営が苦しくなってしまいます。
値段はあとから自由に変えることはできますが、頻繁に変えるようではお客様に不信感を与えてしまいます。「はじめに設定した値段は変えない」というつもりで値段を決めましょう。
価格が決まったら、それが妥当なのか?市場をリサーチしてみます。自分の作品イメージに近いテイストの商品を販売しているネットショップを訪問して、同じカテゴリーの商品がいくらで売られているのかをチェック。
ハンドメイドマーケットでは、価格を入力すると同じカテゴリーの作品の平均価格が表示されることもあります。これも目安にしてみると良いでしょう。
ただし、市場価格やライバルとなる作家さんたちの価格は参考までに留めておいてください。まったく同じ素材、作り方の作品はありません。まわりの価格に合わせすぎて安く販売し、利益が出なくなってしまっては意味がありません。
前述したように、原価の3倍程度にするのが利益が出る適正な価格です。原価の3倍にしたときの自分の作品価格が市場価格とかけ離れているようでしたら、原価をおさえる努力が必要です。
原価が高くなれば、当然、販売価格も高くなってしまいます。設定した価格が思ったよりも高いと感じた時は、原価を抑えてお客様が買いやすい値段に近づけましょう。
たとえば、
などの工夫によって、いくらでも原価をおさえることはできます。
ただ、原価を抑えようと思うと、それが作品のクオリティ低下に直結することがあります。たとえば、「人件費削減のため、短時間でつくろう」と思うと雑になったり、焦って失敗して廃棄なんてことに。また、「安い材料を使おう」と仕入れてみたら、見栄えが悪くなったり耐久性が低くなることも。
クオリティを維持しつつ、今よりも原価をおさえる工夫を模索することが重要です。