
1998年の長野オリンピック後の低迷期を経て、世界のリゾートへと歩みを進めた白馬。その背景には、地元の宿泊事業者の挑戦と、外国からの移住者との協働、そして“ブランディング”というキーワードがありました。
今回のゲストは、前回に引き続き、白馬村観光局 事務局長・福島洋次郎さん。過去から未来まで、白馬のインバウンド戦略をたっぷり語っていただきました。
本エピソードの注目ポイント10
1. 長野オリンピック後のスキー客低迷期
1998年の冬季五輪後、国内観光は急減。宿泊業は安売り競争に巻き込まれ、地域経済は一時深刻な打撃を受けた。
2. オーストラリアからの逆輸入型プロモーション
2004年の訪日旅行促進事業「ビジット・ジャパン・キャンペーン」参画から生まれた宿泊事業者10軒による誘致活動団体「Hakuba Tourism」がオーストラリア市場へ自己資金で営業。旅行会社と直接交渉し、少しずつ訪日客の流れを白馬へ。
3. SNSとGoProが“Hakuba 体験”を世界へ拡散
訪問者のリアルな体験が、FacebookやYouTubeを通して自然発信され、認知が急拡大。
4. 移住者とローカルが築いた“受け入れの体制”
カナダ人スキーガイド、オーストラリア人経営の旅行会社など、白馬に根づいた外国人の協力が観光基盤を支えた。
5. “HAKUBA VALLEY パス”誕生の舞台裏
スキー場14社の壁を超えた共通のリフト券は、観光局による調整と民間の実行力で実現。地域を一体化する象徴に。
6. HAKUBA VALLEYという名称の由来は移住者発信
外国人が自然と呼んでいた“ハクバ・バレー”という言葉が、のちのブランド化に繋がる。
7. ブランディング戦略への転換とヨーロッパ・北米への挑戦
東日本大震災などの大きな外的要因を契機に“数より質”へ。マーケティングの主軸を欧米のスキー文化圏にシフト。
8. トラビス・ライスとのコラボで世界中に白馬をアピール
スノーボードムービー『The Fourth Phase』の撮影に全面協力。白馬が世界の舞台として登場し、認知度が飛躍。
9. FWT(フリーライド・ワールド・ツアー)日本初開催の裏側
2017年、国内で前例のない国際的なフリーライド競技の白馬大会「FREERIDE HAKUBA」を開催。多くの障壁を乗り越え、白馬のブランド価値を押し上げた。
10. 白馬の未来は若い世代がつくる
観光局の使命は「ポジティブな選択肢を増やして引き継ぐこと」。地域の次の世代への応援と期待が語られた。
Hakuba ポッドキャストは、白馬が好きで移住した番組ホストのマキ(スパイスマジックなヒマラヤ料理店オーナーシェフ/移住5年目)・キョウコ(渋谷で働くIT系OL/移住2年目)・バム商(日本一変なスキーショップスキーバム商会のオーナー/移住8年目)の3人が、長野県白馬村の今とこれからを、ポジティブなメッセージとともに届けるトーク番組です。
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