
今月10月のテーマは「観光と自転車」。
数年前に施行された「自転車活用推進法」により、
日本の自転車観光は大きな転換点を迎えました。
しかし実際には、自転車観光=サイクリング愛好家向けの施設整備やルート開発が中心。
観光本来の目的──“その土地の光を観る”──が置き去りになっています。
観光は、いつから“予定の再現”になってしまったのでしょうか。
整備された道路、統一された看板、フォトスポットの行列。
安心と効率を求めすぎた結果、“偶然”が観光から消えつつあります。
けれど、自転車はまだ「偶然の旅」を残しています。
風に流され、坂を登り、知らない道で迷いながら進む──
そんな体験の中に、旅の自由が息づいている。
bflでは、この考え方を
「感覚の観光(Sensory Tourism)」と呼んでいます。
整備ではなく、感受。
データではなく、物語。
観光を再設計するとは、道路を整えることではなく、
人が“感じ取る余白”を整えること。
自転車はそのための感覚装置でもあります。
note本編(記事)
https://note.com/bicyclefrontline/n/n1a264b6b366a
stand.fm版(音声)
https://stand.fm/episodes/68f5e842f79d05d55d7f3512