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Beat TERAO radio
Beat TERAO
143 episodes
4 days ago
90年代を通り抜けた寺尾一郎が、ラジオ形式でお届けするポッドキャスト! 主役は音楽!毎回30〜40分程度、8曲程度を曲紹介を交えてお届けします。 週1回程度更新。
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90年代を通り抜けた寺尾一郎が、ラジオ形式でお届けするポッドキャスト! 主役は音楽!毎回30〜40分程度、8曲程度を曲紹介を交えてお届けします。 週1回程度更新。
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ゾンビーズ「オデッセイ&オラクルズ」バロックサイケロックの傑作
Beat TERAO radio
7 minutes 46 seconds
5 months ago
ゾンビーズ「オデッセイ&オラクルズ」バロックサイケロックの傑作

1. ザ・ゾンビーズの概要

ザ・ゾンビーズは、1961年にイングランドのセント・オールバンズで結成されたイギリスのバンドです。1960年代のブリティッシュ・インヴェイジョン期に活躍し、「She's Not There」「Tell Her No」「Time of the Season」などのヒット曲で知られています。彼らは、同時代の他のバンドとは一線を画した、独特で洗練された音楽性を持っていました。

2. ロッド・アージェントの音楽的特徴

ロッド・アージェントは、ザ・ゾンビーズのサウンドにおいて「要(cornerstone)」と評される人物であり、キーボード、ボーカル、作曲を担当しました。コリン・ブランストーンは、彼がいなければ自身の音楽キャリアはなかっただろうと語り、アージェントを「イギリスが生んだ最高のキーボード奏者の一人であり、ワールドクラスだ」と高く評価しています。

彼の主な特徴は以下の通りです。

  • 革新的なキーボードプレイ: ロックにおいてキーボードをリード楽器として押し上げた先駆者の一人と考えられています。繊細かつ印象的なキーボード演奏はバンドの核であり、「She's Not There」における彼のハモンドオルガンは楽曲のフックとなり、ギター不在のヒット曲という点でも特筆されます。メロトロン、オルガン、ピアノを駆使し、ギターだけでは表現できない重層的な音世界を構築しました。
  • クラシック・ジャズからの影響: 彼の音楽にはクラシック音楽からの影響が色濃く反映されています。緻密なアレンジや大胆かつ洗練されたコード進行、転調も特徴であり、特に「She's Not There」ではジャズの即興性がロックのエネルギーと巧みに融合しています。
  • 優れた作曲家: バンドの多くの楽曲を作曲しており、「She's Not There」「Time of the Season」といった代表曲を手掛けています。

3. コリン・ブランストーンの音楽的特徴

コリン・ブランストーンは、ザ・ゾンビーズのリードボーカルであり、その唯一無二の声質がバンドサウンドに深みを与えました。

  • 独特で繊細なボーカル: 彼の声は「儚く繊細でありながら芯のある声質」と評され、1960年代の英国ロックシーンにおいても極めて独自でした。その表現力は豊かで、ソフトさとエモーションの絶妙なバランスを持ち、ポップスとソウルの橋渡し的な存在となりました。
  • 感情的な歌唱: 彼の独特なボーカルスタイルは楽曲に深みを与え、「She's Not There」や「Tell Her No」ではミステリアスな雰囲気を際立たせ、「A Rose for Emily」などでは哀愁と夢想を同時に表現しています。

4. 音楽スタイルと『Odessey and Oracle』

ザ・ゾンビーズの音楽は、ロッド・アージェントのクラシック音楽からの影響による洗練されたバロック的な要素 と、サイケデリック要素が融合した「バロック・ポップ」や「サイケデリック・ポップ」として特徴づけられます。メンバー全員が歌唱力に優れ、複雑で美しい多声ハーモニーも彼らのサウンドの重要な要素です。

特にセカンドアルバム**『Odessey and Oracle』**(1968年)は、リリース当時は商業的に成功しませんでしたが、後に「サイケデリック・ポップ/バロック・ポップの金字塔」として高く再評価され、「サイケデリック・ポップの傑作」とされています。このアルバムは、わずか1,000ポンド未満の予算で制作され、ロッド・アージェントとクリス・ホワイトがセルフ・プロデュースした点も画期的です。緻密なアレンジ、美しいハーモニー、詩的な歌詞、そしてクラシック音楽的な構成美は、「静謐な美しさ」や「構築美」として評価されています。

5. 現代のアーティストへの影響

ザ・ゾンビーズが生み出した音楽、特に『Odessey and Oracle』は、時代を超えて多くのアーティストに影響を与えています。

  • ジャンルへの影響: ロッド・アージェントの革新的なキーボードプレイと彼らの緻密なアレンジは、後のプログレッシブロック、バロックポップ、ドリームポップへの道を開いたと考えられています。彼らの「静謐な美しさ」や「構築美」、そして「文学的歌詞」は、90年代以降のインディーロックやチルウェイヴに大きな影響を与えました。
  • 特定のアーティストへの影響: 彼らの「気品とメロディ重視の作風」は、エリオット・スミス、ビーチ・ハウス、ベル・アンド・セバスチャンといった現代のインディー・ポップ/オルタナティブロックアーティストに通じるとされています。XTCやヴァンパイア・ウィークエンドなども彼らのハーモニーやアレンジセンスの影響を受けています。
  • 同業者からの尊敬: トッド・ラングレン、エルヴィス・コステロ、デイヴ・グロール、ノエル・ギャラガーなど、多くの著名なアーティストがザ・ゾンビーズの音楽を高く評価し、影響を受けたことを表明しています。
  • 遅れてきた再評価: 活動当時は短命に終わったものの、特に『Odessey and Oracle』が音楽ファンや批評家によって再発見・再評価されたことで、彼らの音楽的革新性や影響力が認識されるようになりました。これが、2019年のロックの殿堂入りにも繋がる重要な要因の一つとされています。

結論

ロッド・アージェントとコリン・ブランストーンは、ザ・ゾンビーズにおいて、革新的なキーボード演奏と作曲能力、そして唯一無二のボーカルによって、他のブリティッシュ・インヴェイジョン期のバンドとは異なる独自の音楽世界を構築しました。特にアルバム『Odessey and Oracle』に結実した彼らの音楽は、予算や時代を超えた芸術的な完成度を持ち、後世のインディーロック、バロックポップ、サイケデリック・ポップなどのアーティストに深い影響を与え続けています。活動当時の商業的成功は限定的でしたが、時を経てその真価が再評価され、「時代を超えるアート作品」 として、現代の音楽シーンにおいてもその影響力を確固たるものとしています。

Beat TERAO radio
90年代を通り抜けた寺尾一郎が、ラジオ形式でお届けするポッドキャスト! 主役は音楽!毎回30〜40分程度、8曲程度を曲紹介を交えてお届けします。 週1回程度更新。