今回のテーマは 白鹿伝説・千人塚・ホウリョウ権現・安倍貞任。
白鹿を追って山に迷い込む猟師の物語、決して足を踏み入れることができないエリア。
蛇神信仰「ホウリョウ権現」、そして前九年合戦で名を馳せた武将 安倍貞任 の痕跡。
白鹿と神の使い
千人塚に宿る「祟り」と「聖地」の二面性
ホウリョウ権現と蛇神伝説
安倍貞任と源義家
祟りと信仰、戦と伝承が交差する遠野の物語を、民俗学と歴史の視点から掘り下げ。
餃子だけじゃない!宇都宮は“石の街”。長岡百穴古墳で横穴墓の歴史をたどり、大谷資料館の巨大な地下迷宮に立つ。なぜ宇都宮で石が掘られ、街が育ったのか。歴史と現地体験でつなぎ直す。“石が編んだ宇都宮を解説。観光の予習に最適。餃子も食べたお。
キーワード:宇都宮/大谷資料館/大谷石/横穴墓/長岡百穴古墳/餃子
『遠野物語』に記された異界の住人たち。
山頂で金銀を並べる天狗、町に出て食料を調達する山男、人間を山へ連れ出す山女。
神なのか、妖怪なのか、それとも人なのか。
このエピソードでは、柳田國男の民俗学をもとに、山の中に現れる“語られざる存在”たちを追う。
茨城県常総市羽生町に伝わる「累ヶ淵(かさねがふち)」の伝承。それをもとに初代・三遊亭圓朝が創作した名作落語『真景累ヶ淵』の魅力を解説。
醜い容姿と怨念に翻弄された女性・累の物語。
その因果と情念の渦を、圓朝はどう描いたのか?
怪談としての怖さ、人間ドラマとしての悲しみ、そして圓朝という天才落語家のすごさを、旅とともに味わう。
『真景累ヶ淵 -宗悦殺しー』
メール
zipcodejourney@gmail.com
遠野物語に登場する「山の神」は、赤い顔に光る目、背の高い異形の存在。山の神とその“接触者たち”。出会った者、語った者、選ばれた者の記録。
また、「神女」と呼ばれる存在についても深掘り。
水の底から現れ、条件付きの贈与を与える神秘的な女性たちとは何者なのか?
口にすれば壊れ、欲を出せば消えるその力の正体。
キーワード:遠野物語、山の神、神女、禁忌、シャーマニズム、来訪神、民俗学、柳田國男、妖怪伝承、日本の神話、祟り、封印、呪術
江戸時代の女子旅を徹底解剖。 整備された五街道インフラが、やがて庶民に開放されると旅ブームが爆発。旅人たちは草鞋で一日30kmを踏破。関所抜けに挑み、都市部で芝居に熱狂!宿場町であべかわ餅を頬張った。まさに推し活遠征の原点。
本エピソードでは、江戸時代における女子旅のガジェット、ショッピング、関所への対応など。江戸女子旅のリアルを味わえる。次の休みは“歩き旅”で決まり?
<参考文献>
『江戸の女子旅 ―旅はみじかし歩けよ乙女―』谷釜尋徳
『関所抜け江戸の女たちの冒険』 金森敦子『イザベラ・バードの旅 「日本奥地紀行」を読む 』 宮本常一
『西遊草』清河八郎
遠野のクセ神が勢ぞろい!
ズルで早池峯をゲトった末娘神、激しく遊ばれたいカクラサマ、火と病を丸呑みするゴンゲサマ、チ○コ神オコマサマ&コンセサマ、禁断ロマンスのオシラサマ、田植え助っ人オクナイサマ、そして味方か疫か分からないザシキワラシまで──7体の家神・里神を一気に解剖。妬み・祟り・富と没落… “福も厄も紙一重”な民俗リアリティ。
☆遠野物語シリーズ
順徳天皇を御祭神とする「御所神社」の例大祭に参加した。音と空気感をお届け。
尾花沢の地形、縄文の暮らし、蝦夷の記憶、アイヌとの関係、遊郭をつくって潰された寺の話。地元の人たちが語ってくれた、胸アツな口頭伝承たち。
順徳天皇と北条時頼、尾花沢でニアミスしてたら面白くない?
柳田國男『遠野物語』を、民俗学×地質学の視点でエンタメ考察。
DEM(デジタル標高モデル)で丸裸にした 遠野盆地=旧湖底説 を、シルト粒度・ケイソウ化石・垂直分布データから検証。ボウル状盆地のジオグラフィで読み解く。
参考リンク
<キーワード>遠野物語/柳田國男/遠野盆地/旧湖成層/DEM解析/地質学/シルト/ケイソウ化石/Cymbella/段丘地形/民俗学/塞の神/蓮台野/ダンノハナ/七内八崎/日本民話/姥捨て
平安時代、羅生門の鬼を斬った武士 「渡辺綱」。源頼光・四天王が向かった先は、なんと 宮城県柴田郡村田町・姥ヶ懐 だった!?
本エピソードでは、京都での 茨木童子 との死闘から、東北に伝わる 「鬼の手掛け石」・「鬼のミイラ」 まで、鬼退治伝説の“北上ルート”を 民俗学・歴史学・地形考察 で追跡。
鬼を恐れつつも受け入れる村田文化の奥深さを掘り下げ。
キーワード
渡辺綱/頼光/茨木童子/村田町/姥ヶ懐/鬼伝説/蔵の町/鬼の手掛け石/鬼のミイラ/節分//民俗学
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を“星座ルート”から徹底解剖。
はくちょう座北十字から南十字まで。細野晴臣とタイタニック号の因縁、讃美歌306番の謎、ジョバンニの父、削除されたブルカニロ博士。未完の名作に潜む謎を一気に紐解く。
宮沢賢治の代表作『銀河鉄道の夜』を、第一次・第三次・第四次稿、そしてアニメ映画版(監督:杉井ギサブロー)を横断して徹底解説。エスペラント語、天文学、賢治の信仰観、そして死と生を結ぶ物語構造を追いながら、知られざるモチーフの意味に迫る。
<キーワード>タイタニック/ 新世界交響曲 / さそりの火 / 銀河ステーション / 南十字星 / キリスト教 / よだかの星 /はくちょう座 アルビレオ
宮沢賢治の童話には、なぜこれほどまでに「星」が登場するのだろうか?
このエピソードでは、賢治の代表的な星の童話『烏の北斗七星』『双子の星』『よだかの星』を取り上げ、それぞれに込められたテーマを読み解く。
北斗七星を“マヂエル様”として祈るカラスたち。
彗星を恐れ、星座が会話する夜空の神話劇。
名を奪われた“みにくい鳥”が、命を燃やして星になる物語。
これらの作品を通して見えてくるのは、星空をただの舞台装置ではなく、魂の行き先として描いた賢治の宇宙観。
文学・民俗学・天文学・宗教思想を横断しながら、宮沢賢治にとって「星」とは何だったのか?を探る前編。
<参考文献>
『宇宙と天体 宮沢賢治と学ぶ宇宙と地球の科学①』 柴山元彦, 西村昌能
『イーハトーブ風景学 宮沢賢治の〈場所〉』 岡村民夫, 赤坂憲雄
『宮沢賢治: ほんたうのさいはひは一体何だらう』 別冊太陽編集部
高橋直美(2012)「烏の北斗七星論」『ライフデザイン学研究8 p.177-195』
竹原陽子(2015)「よだかの星論:よだかにおける神とその飛翔」『清心語文17 p.15-26』
北海道教育大学(2019-9-20)「プレスリリース」北海道教育大学website(閲覧 2025-07-01)
七夕はロマンチックなだけの星祭りではない。
日本の七夕は、中国の織女伝説、日本の水辺の巫女信仰、民俗儀礼が交差する“カオスな混合物”なのである。
今回のエピソード
✅ 七夕と棚機津女(たなばたつめ)
✅ 御伽草子『たなばた物語』の異類婚姻譚
✅ 余呉湖伝説や「眠り流し」など各地の七夕民俗
✅ ベガ・アルタイル・天の川の天体ミステリー
✅ ギリシャ神話「ゼウスの不倫」
✅ 三大七夕まつりの現在地
祓い、祈り、銀河、神話、不倫、母乳。
「なぜ短冊を笹にくくるのか」から「ダークマターと銀河の回転曲線問題」まで、七夕の夜に交差する、カオスな情報のアメアラレ。
「The Shadow Of Your Smile」 Astrud Gilberto
<キーワード>
七夕/棚機津女(たなばたつめ)/ベガ/アルタイル/ 天文学/天の川/神話/ダークマター/ 銀河/七夕まつり/短冊
世阿弥が流された島、佐渡。能楽の父は、そこで何を見て、何を遺したのか。
一方、佐渡市羽茂地区では、男根をかたどった棒を持ち舞う民俗芸能「つぶろさし」が、今も生きている。
能楽と民俗芸能。幽玄とグルーヴ。祈りと笑い。
本エピソードでは、佐渡という島に宿る二つの芸能儀礼「世阿弥の能楽」と「つぶろさし」を取り上げ、それぞれの身体性と呪術性、そして島が持つ土地の力にフォーカスする。
芸能が“生きている”とはどういうことなのか?旅と学びの視点から語る。
<キーワード>
能楽/世阿弥/佐渡/民俗芸能/芸能儀礼/つぶろさし/感染呪術
1272年佐渡
日蓮はたったひとりで、700人の僧侶たちと論戦した。
念仏、真言、禅…あらゆる宗派を相手に、経典・論理・預言まで駆使して言葉でねじ伏せる。
鎌倉に現れた論破王。本エピソードでは、日蓮の佐渡流刑と激アツ公開ディベート「塚原問答」を再現。
なぜ彼の言葉は人を動かし、法敵をも改宗させたのか?
そして、処刑寸前に“満月大の光”が現れた夜、空にいったい何が起きていたのか?
最新天文学との意外なリンクも交えながら、歴史ミステリーが交差する一日を追う。
「Voiced by https://CoeFont.cloud」<キーワード>日蓮/塚原問答/佐渡流罪/論破/中世思想/超新星/Vela Jr./宗教と政治/歴史ミステリー
江戸幕府の始まりとともに“幕府の金庫”として天領化された佐渡。この島で、徳川家康の命を受けた大久保長安は、大鉱脈を掘り当てる。
佐渡には金を求めて人が集まり「佐渡の金山はこの世の地獄、登る梯子はみな剣」と唄われた。1日に10cmしか掘れない石英脈、精錬純度99.5%という奇跡の技術。
これは黄金と祈りと旅の話である。
<キーワード>佐渡金山/徳川家康/大久保長安/天領/道遊の割戸/灰吹法/やわらぎ/相川/ワラサ/真野鶴/ONDEKO
座敷牢。それは家の中に作られた“監獄”だった。
精神障害や異常行動を示す家族を、家族自らの手で閉じ込める。それがかつて日本各地で行われていた「私宅監置」の実態である。
本エピソードでは、江戸から昭和にかけて続いた座敷牢の存在を、精神医療史や民俗信仰、家制度の視点から冷静にたどる。
そこには「狂気」よりも、「恐れ」や「祈り」、そして「孤独」があった。精神病者監護法、呉秀三の調査報告、沖縄の例外的延長、現代の監禁事件に至るまで。
制度と感情の狭間で揺れた“家の中の監獄”の記憶を、いま静かに見つめ直す。
神の写真を売る、つぶれたサラリーマンを演じる。制度のスキマに生きた「消えた職業」を追う後編。御真影売り、マネキン、つぶ屋、ニコヨン、公娼婦。むかしのグレーゾーンに潜っっていた仕事と、人間のサバイブ術を掘り下げ。