ついに、日本でもED治療薬が処方箋なしで買える時代が到来。その第一号となった「シアリス」は、36時間もの長い効果持続時間から「ウィークエンドピル」と呼ばれます 。この市販化が、ED患者が抱える羞恥心や偽造薬リスクという課題をどう解決するのか、その意義と注意点を医師の視点で解説します
CT画像診断AI「ERATS」の導入は、AIが単なるデータ解析ツールから、医師の「相棒」へと進化する未来を示しています。このAIは、異常箇所を素早く発見するだけでなく、医師がより複雑な判断と患者ケアに集中できるように支援します。この新しい協働モデルが、医療のあり方をどのように変えていくのかを専門家が解説します。
67歳男性が遺伝子編集されたブタの腎臓で7カ月以上生存。これは単なる記録更新ではなく、深刻な臓器不足を解決する“異種移植”が、ついに現実の治療法になりうることを示しています。今回の成功の裏にあるゲノム編集技術と、まだ残された課題を医師の視点から解説します。
再生医療の施術中に起きた痛ましい死亡事故。この背景には、現行の法規制「届出制度」の盲点や、クリニックと細胞加工施設の連携体制、そして医師の倫理観が問われる多くの問題が潜んでいます。医療現場の課題から、患者が知るべきリスクまで、この事故が問いかける再生医療の"今"を掘り下げます。
富士通とNVIDIAが、病院向けのAIシステムを開発しました 。患者との会話をAIエージェントが担当し、受付や問診などの業務を自動化することで、医療従事者の負担を大幅に軽減します 。年内にも提供を開始し、将来的には画像診断など高度な業務への適用も目指します 。日本の医療のデジタルトランスフォーメーションを加速させる重要な一歩です 。
徳島大などが、人体に悪影響を与えにくい遠紫外線でウイルスを殺菌する装置を開発。人がいる空間でも常時消毒が可能になる画期的な技術で、3年後の実用化を目指す
沢井製薬がアルコール依存症の減酒を助けるアプリ「HAUDY」を発売し、国内で初めて医療保険の適用対象となったというニュースをお伝えします。
山形大学の研究で、ラーメンを週に3回以上食べる人は、週1~2回食べる人に比べて死亡リスクが1.52倍高い傾向があることを示しました。
うつ病の治療に、薬やカウンセリングとはまったく違う、新しい選択肢が生まれようとしています。
高知大学病院と医療系企業が行った研究で、VR(仮想現実)の映像を使ったデジタル療法が、うつ病の症状「抑うつ」を軽減する効果があることが明らかになりました。
「2040年に、がん手術を担う消化器外科医が約5,200人不足する」—衝撃的なこの推計が発表されました。高齢化でがん患者が増える一方で、若手医師が長時間労働を理由に外科を敬遠し、この分野を志す人が激減しています。
このエピソードでは、この深刻な「2040年問題」を深掘りします。
なぜ、これほどまでに医師が減ってしまうのか?
医師不足が私たちの未来の医療にどう影響するのか?
そして、この危機を乗り越えるために必要な対策とは?
最新の研究で、AIの助けを借りることで医師のポリープ発見率が上がる一方、AIに頼りすぎると、かえって注意力が低下するという驚きの結果が発表されました。
このエピソードでは、この研究結果を深掘りし、医療におけるAIの役割について考えます。
AIは医師の味方なのか?それとも集中力を奪う危険な存在なのか?
AI時代の医師に本当に求められるスキルとは?
そして、AIと人間が共存する未来の医療はどうなっていくのか?
石川県の北陸先端科学技術大学院大学などの研究チームが、「AUN(あうん)」と名付けた2種類の細菌を組み合わせ、がん細胞だけをピンポイントで攻撃する新たな治療法の開発に成功しました。マウスや人でその効果が実証されており、従来の免疫治療が効かないケースでも効果が期待されます。この「細菌のあうんの呼吸」による最先端のバイオセラピーの仕組みや、臨床応用に向けた今後の展望を、分かりやすく解説します。
シドニー大学などの最新研究により、1日7千歩歩くだけで2千歩しか歩かない場合に比べ死亡リスクが47%も減り、心血管病やがん、認知症、うつ症状など幅広い疾患リスクも低減することが分かりました。
約16万人分のデータを解析した結果、「1日1万歩」という従来目標にこだわらず、運動が苦手な人も7千歩を目安にすることで大きな健康効果が得られる可能性が示されています。最新知見と実践のヒントを分かりやすく解説します
2025年6月から、15歳未満の小児先天性心疾患の手術で使用される3D心臓模型が保険適用となりました。事前に柔軟な素材の実物大モデルで手術のシミュレーションができ、術前計画の精度向上や手術時間短縮、リスク低減が期待されています。他領域でも応用拡大が期待される注目の技術です
政府は、2025年から薬剤師との連携を強化し、2030年までに全国すべての医療機関で電子処方箋の導入を目指しています。電子処方箋が広がることで、患者の薬剤情報が正確に共有され、「お薬手帳」を忘れても過去の服薬履歴まで把握可能になり、紛失や持参忘れの心配も減ります。これにより、誤処方防止や医療ミスリスクの軽減、患者の利便性向上、薬局や医療機関での待ち時間短縮などが期待されています。
一方、すべての医療機関が2025年段階でまだ電子カルテさえ導入していない現状もあり、医療現場のデジタル化(DX)は他産業に比べて遅れがちな点が課題です。全医療機関導入の実現性や、現場ごとに異なるシステム対応など、今後の普及へ向けた壁についても掘り下げていきます。
このエピソードでは、電子処方箋がもたらす診療現場の変化と、全国導入に向けたリアルな課題・展望を分かりやすく解説していきます。
青森県で導入が進む「AI音声入力カルテアプリ」。この革新的なシステムは、最先端のAI技術を活用し、医師が診療中に話すだけで患者情報が自動でカルテに反映される仕組みです。煩雑な手書きやタイピングの手間を減らし、AIが医療用語やSOAP形式への変換、要約作業までサポート。これにより、変換ミスや多言語対応の課題もAIがカバーし、医師は患者対応により多くの時間を充てられるようになります。
番組では、AIによってもたらされる業務効率化と負担軽減への期待、音声入力技術の精度や医療現場の現実的な課題、セキュリティ対策など、現場の視点からAI導入のリアルな声をお届け。医療現場がどう変わろうとしているのか、AI技術の役割と今後の可能性を深掘りします。
兵庫県が導入した不妊治療の医療費補助制度は、経済的な理由で治療を諦めていたカップルにとって大きな支援となり、少子化対策としても注目されています。
保険適用外の先進医療への補助も含め、患者の負担軽減と治療の選択肢拡大が期待される一方、政府全体では医療費抑制策(病床削減やOTC類似薬の保険適用外化)も進行中です。
英国でアルツハイマー型認知症治療薬レカネマブ(Leqembi)が医薬品として承認されたものの、国民保健サービス(NHS)での保険適用は見送られました。
英国の規制当局(MHRA)は「効果はあるが長期的な安全性データが不足」とし、費用対効果が見合わないと判断。NICE(英国国立医療技術評価機構)は「臨床的な恩恵がコストに対して小さい」として、保険適用を推奨しませんでした
堺市や大阪公立大などが、音は聞こえるのに脳で言語として認識できない「聞き取り困難症(LiD=リッド)」の子どもたちに、聞き取り補助具を無償貸与し効果を調べる全国初の研究をスタート。
LiDは聴力検査では異常が見つからず、重い難聴者向けの国の費用補助の対象外となってきた“制度の穴”にある疾患。今回の取り組みは、雑音下での会話困難を補う補助具を無償で提供し、3年間にわたり効果を追跡するものです
政府は、訪日外国人や在留外国人による医療費の未払い増加を受け、2026年度以降、未払い歴がある外国人の入国審査厳格化や、民間医療保険への事前加入義務化など、対策強化に乗り出します。
現場では「無料で受診できる」との誤解や、保険料未納による未収金が深刻化しており、病院経営や国民皆保険制度への影響も拡大しています。
このエピソードでは、公立病院で実際に起きている未払い事例を紹介しつつ、納付状況を在留審査に反映する新制度の狙いと課題、そして医療現場・社会全体への影響を多角的に解説します。