
リアムギャラガー。この人のことを考えるだけで蘇ってくるもの。サブスクで片っぱしから「新譜をきく」「体系的に聴く」「誰かとの会話のために聴く」というのは、それ自体凄く能動的で、批評的で、利他的なことだし、音楽にはそういう意味ももちろんあるのだと思うけれど、やはり自分だけのものだった(と思い込んでいた)ロック・ミュージックの衝動は、二度と戻らないが故に、永遠の輝きを放っているというのはみんなきっと心のどこかでわかっていることだろうと思います。大人になって音楽を聴くのをやめてしまった人は、そのことに耐えられなくなった、むしろ純粋で、音楽に対して誠実な人なのかも。何かに感動することが、こんなにも難しくて、そして尊いものだとは、知らなかった。