
教科書レベルの世界史(通史)が1日5分、ながら聞きで学べます。第139回目は「十字軍その7」【オリジナル基本文】⇒【補足解説】の順に進めます。
◇オリジナル基本
十字軍の時代、聖地防衛や巡礼保護を行う宗教騎士団が結成された。時が流れるにつれて規模が拡大し単なる軍事集団ではなく、中世ヨーロッパの宗教、軍事、経済、国際関係の全てに深く関わる、極めて重要な存在となる。
中でも「ヨハネ騎士団」「テンプル騎士団」「ドイツ騎士団」は最も有名で、三大宗教騎士団と呼ばれている。ドイツ騎士団は聖地陥落後は活動の場を現在のバルト海沿岸に移し、北方十字軍として異教徒の征服とキリスト教化を推進。後のドイツ国家形成の基盤の一つとなる。
テンプル騎士団は大規模な金融業を通じて巨大な財力を持つが、1312年にフランス王フィリップ4世の圧力により解体された。ヨハネ騎士団は聖地陥落後はロードス島、そしてマルタ島に拠点を移した。マルタ騎士団と呼ばれ、現在も活動を継続している。