◆「母への絵はがき」柳郁子(76歳・無職)=札幌市中央区
昨年一番つらかったことは102歳の母が寝たきりになったことである。 一昨年12月のある朝、自宅でベッドを整えている時に転倒、 大腿骨を骨折した。98歳の時にも片方の大腿骨を骨折したが、リハビリの末シルバーカーを押して歩けるようになった。
【2025年3月29日放送】2025年2月24日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1126930/
◆「スキーシールの思い出」鈴木道子(88歳・無職)=旭川市
押し入れの片付けのため、天袋を開けてみると、薄汚れた箱がある。中を見ると、アザラシの毛皮で、できたスキーの滑り止めシールが2組入っている。
【2025年3月22日放送】2025年2月18日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1124366/
◆「大相撲」大清水早苗(63歳・主婦)=渡島管内八雲町
相撲にはまった。3年前に白内障の手術をした。同じ病室の青森の大間町から来たという奥さんと仲良くなった。夕方になるとテレビで相撲中継をつける。病室なのでイヤホンで聞いているので音はしない。
【2025年3月15日放送】2025年2月12日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1122013/
◆「転勤族」鎌倉恵美(50歳・主婦)=帯広市
夫は、道内異動がある会社に勤めるサラリーマンだ。 新婚当初こそ地元の札幌に住むことができたが、結婚から2年後、北見へ転勤辞令が出た。
【2025年3月8日放送】2025年2月11日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1121800/
◆「命のぬくもり」村上ゆかり(57歳・介護福祉士)=北見市
新型コロナの患者が国内で初確認されてから5年が過ぎた。ソーシャルディスタンスが当たり前の日常となって、ワクチン接種も進み、まだまだ油断はできないが、ようやく人と人とが、穏やかに交流していけるようになったと感じる。
【2025年3月1日放送】2025年2月5日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1119468/
◆「カレンダー作り」上川エツ子(75歳・主婦)=函館市
わが家は、カレンダー作りが毎年恒例だった。今は亡き娘が高校生のころに、始まった。
【2025年2月22日放送】2025年1月29日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1116508/
◆「ばあちゃんへ」村上夏実(35歳・団体職員)=稚内市
父方の祖母が亡くなった。クリスマスの朝、訃報が入った。早朝に父からの電話…。嫌な予感は的中してしまった。
【2025年2月15日放送】2025年1月18日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1112297/
◆「病とともに」本間砂智子(65歳・パート)=江別市
最初の発病は4年前だった。体調不良でちょっと病院にかかったつもりが、大学病院にまでたどりついてしまった。「あまりの展開の速さに戸惑っていませんか」。看護師さんが声をかけてくれた。
【2025年2月8日放送】2025年1月11日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1109797/
◆「ちゃんこかった頃」越高美雪(64歳・農業)=上川管内東川町
これは50年以上前のこと。上川管内東川町の山奥、上岐登牛(かみきとうし)地区での年越しです。父が山から切り出した松のクリスマスツリーが、居間から片付けられるところから始まります。
【2025年2月1日放送】2025年1月1日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1106950/
◆「ノーベル平和賞」福島安子(69歳・主婦)=函館市
毎年8月15日になると、敬虔(けいけん)なカトリック信者だった義母は、マリア様の被昇天の日だと言ってごちそうを作りお祝いをした。私の実家もその日は、正午を知らせるサイレンとともに、南方に向かい戦争の犠牲者のために祈りをささげた。
【2025年1月25日放送】2024年12月19日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1102486/
◆「Dさん」神田久美子(76歳・主婦)=江別市
数十年も前の話。夫が居酒屋で知り合ったという「Dさん」を連れて帰ってきた。「布団で寝かせてやってくれ」という。
【2025年1月18日放送】2024年12月18日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1101989/
◆「ピアノ」石坂亜矢子(64歳・無職)=札幌市白石区
先日、久しぶりにピアノを調律してもらった。整った音色に弾く意欲が湧いてくる。 わが家のピアノは息子が4歳のころ、購入したもの。たまたま入った楽器店で、私の目に飛び込んで来たのがピアノだった。これだ!と思った。
【2025年1月11日放送】2024年12月12日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1099473/
◆「1冊の本」今野聖子(81歳・主婦)=札幌市中央区
「もっと人に心を開こう」。小学校の時に担任だったY先生が卒業するときにくださったカードのメッセージだ。
【2025年1月4日放送】2024年12月2日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1095213/
◆「1冊の本」今野聖子(81歳・主婦)=札幌市中央区
横になって目をつぶっていた時に、とてつもなく孤独感に襲われたことがあります。夫と共に80歳を過ぎ、この先のことがいろいろ案じられた一瞬の恐怖だったのかもしれません。
【2024年12月28日放送】2024年11月27日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1093110/
◆「喫茶「魚(ぎょ)」開店」伊塚富美子(74歳・パート)=岩見沢市
この春、勤めるスーパーでチーフが替わり、働き方改革の変化とともに休憩時間が付いた。慌ただしい朝の一段落ついた頃に訪れる、15分ほどの短い時間である。
【2024年12月21日放送】2024年11月21日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1090699/
◆「書道教室」木田愛(45歳・主婦)=札幌市西区
ある日、通りすがりの教室でさまざまな年代の人が書道をしているのを見ました。集中力がなく、ひらがなを書くのが苦手な小学1年の息子によいかと思い、体験を申し込みました。
【2024年12月14日放送】2024年11月14日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1087713/
◆「登山大好き」越後幸子(83歳・無職)=札幌市白石区
いつの間にか12月で84歳になる。今春には孫一家のリクエストで、札幌の藻岩山へ登った。頂上近くになっても7歳のひ孫は元気いっぱい、3歳のひ孫はパパにおんぶされていた。
【2024年12月7日放送】2024年11月7日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1084816/
◆「古里」林久子(82歳・無職)=後志管内余市町
10代のころ住んでいた余市の家の向かいに、石川県から嫁いできたおばさんがいました。彼女の親戚が金沢で織物工場を経営していた関係で、女性たちや私の弟も、余市からその工場に働きに行ったのです。
【2024年11月30日放送】2024年10月26日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1080114/
◆「母93歳」斎藤珠恵(63歳・訪問看護師)=函館市
「うん、おいしいね」 私が入れたとろみ付きのコーヒーを、ゆっくりと右手で飲み、指でマルの合図をする。車いすの母は、93歳を迎えた。
【2024年11月23日放送】2024年10月23日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1078684/
◆「ばあちゃん味」七崎舞(41歳・主婦)=網走市
もうすぐ2歳になる娘が、いろいろなものを食べられるようになってきたので、ある日、私の母が作った大根の煮物を食べさせてみた。初めて食べる味と食感に、娘はやや不思議そうな顔をしていた。私は「ばあちゃん味だよ」と教えた。
【2024年11月16日放送】2024年10月9日紙面掲載
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1072912/