言語は本当に「ふたまたニョキニョキ」構造なのか?
ガリレオ研究室
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2 years ago
言語は本当に「ふたまたニョキニョキ」構造なのか?
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今回は、ゆる言語学ラジオさんが生成文法を扱ったシリーズで紹介されていた「ふたまたニョキニョキ理論」(専門的には「Xバー理論」における binary branching)を出発点に、言語の構造について解説します。
人間の言語の構造も、木の枝・稲妻・ニューロン・毛細血管といったものと同じように、自然界の存在物として、ふたまたに枝分かれするのが最適な形なのではないか?という、生成文法が目指す考え方も興味深いところです。
しかし、ガリレオの UCLの恩師である Hans先生も共著者の一人である論文では、等位接続の振る舞いを正しく捉えるためには、3また以上の枝分かれ構造を仮定する必要があると主張されています。
「ゆる」言語学から、一気に「最先端」の言語学の話題にまで飛びつつも、多くの図解を盛り込み、前提知識なしでも理解しやすいように努めました。
美しい一般化ができそうでありながら、完全には割り切れないことばの姿を楽しんでみてください!
【参考文献】
Neeleman, A., Philip, J., Tanaka, M., & van de Koot, H. (2023) "Subordination and Binary Branching," Syntax 26, 41–84.
https://doi.org/10.1111/synt.12244
Radford, A. (2009) Analysing English Sentences: A Minimalist Approach, Cambridge University Press.
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Smith N., & Allott N. (2016) Chomsky: Ideas and Ideals, 3rd ed. Cambridge University Press.
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(今井邦彦・外池滋生・中島平三・西山佑司 [訳] (2019)『チョムスキーの言語理論—その出発点から最新理論まで』新曜社.)
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中村捷・金子義明・菊地朗 (2001)『生成文法の新展開—ミニマリスト・プログラム』 研究社.
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