小学生の頃には、すでに料理人を志していたという岸田シェフ。そのきっかけとなったのは、幼少期の頃に家庭で行われた家族会議だった!?さらに中学生のときに、初めて食べたフランス料理に感激し、将来の夢をフランス料理人と定めた。専門学校を卒業すると、志摩観光ホテル【ラ・メール】にて、憧れの高橋料理長のもとでキャリアをスタート。料理人としての自分の立ち位置を客観的に捉え、いま自分に必要なこと、そしてそのためにかかる時間を逆算し、見据える目標を正確に達成していく姿勢は、そのときから変わっていない。
オープンから1年で『ミシュランガイド東京』三つ星に輝いた【カンテサンス】岸田周三シェフ。以降、毎年連続で三ツ星を獲得し続け、フレンチ界のトップランナーとしての地位を確たるものにしている。先人たちがつくり上げてきた伝統をリスペクトしつつ、現代だからこそ提供でき得る最高品質の料理を突き詰めて考える。日本を代表する三ツ星フレンチシェフのこだわりと哲学、その「本質」に迫る。