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オーディオドラマ「五の線3」
闇と鮒
100 episodes
4 days ago
【一話からお聴きになるには】 http://gonosen3.seesaa.net/index-2.html からどうぞ。 「五の線」の人間関係性による事件。それは鍋島の死によって幕を閉じた。 それから間もなくして都心で不可解な事件が多発する。 物語の舞台は「五の線2」の物語から6年後の日本。 ある日、金沢犀川沿いで爆発事件が発生する。ホームレスが自爆テロを行ったようだとSNSを介して人々に伝わる。しかしそれはデマだった。事件の数時間前に現場を通りかかったのは椎名賢明(しいな まさあき)。彼のパ
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【一話からお聴きになるには】 http://gonosen3.seesaa.net/index-2.html からどうぞ。 「五の線」の人間関係性による事件。それは鍋島の死によって幕を閉じた。 それから間もなくして都心で不可解な事件が多発する。 物語の舞台は「五の線2」の物語から6年後の日本。 ある日、金沢犀川沿いで爆発事件が発生する。ホームレスが自爆テロを行ったようだとSNSを介して人々に伝わる。しかしそれはデマだった。事件の数時間前に現場を通りかかったのは椎名賢明(しいな まさあき)。彼のパ
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209 第198話「水の檻」
オーディオドラマ「五の線3」
20 minutes
1 week ago
209 第198話「水の檻」
3-198.mp3 雨は弱まる気配を見せず、泥水はゆっくりと、だが確実に音楽堂の階段を飲み込もうとしていた。 仁川征爾と片倉。 その間に流れていたのは、ただの水ではない。 泥濘に沈んだ死者たちの重みと、ぶつけられることのなかった問い、語られなかった復讐。 睨み合う両者の呼吸だけが、時の進行を遅らせていた。 拳銃にかけた手が、片倉の腰で静かに止まっている。 仁川の指も、拳銃のグリップから外れない。 ――張り詰めた均衡。 だが。 その均衡が、ある足音によって、わずかに崩された。 「すみません、通ります――」 声は、柔らかく、はっきりしていた。 靴が泥を蹴り、雨を切って階段を上がってきた一人の女性。 山県久美子。 左腕に子どもを抱え、右手には毛布を握りしめていた。 ぬかるんだ足元に気を配りながらも、彼女の歩みは止まらない。 それは助けを求める者のもとへ、何度も歩んできた者の、それだった。 そして、その歩みは―― 仁川と片倉、二人の間を、まるで“何も起きていない”かのように、すり抜けていった。 仁川が動きを止める。 子どもを抱きかかえ、通り過ぎる久美子の肩越しに、彼女の目が一瞬だけこちらを見た。 感情のない瞳だった。 怒りでもなければ、拒絶でもない。 “ただ見る”だけの目。 まるで、そこに「誰もいなかった」かのように。 だが、その視線は―― 仁川の内部に、静かな異変を生んだ。 (……なぜ、あの女は……俺を“見なかった”) 彼は、罵倒されることも、叫ばれることも想定していた。 だが、無視された。 否――“存在しない者”として、通り過ぎられた。 仁川の拳が、わずかに震えた。 片倉もまた、久美子の姿に気づいた。 (……山県…久美子…) 濡れた髪、泥の跳ねた衣服。 だが彼女は、誰よりも“まっとう”にこの場にいた。 泥にまみれ、命を抱え、ただ黙って現場を動かしている。 一方で、目の前にいる男は、誰かを救ったことがあるか―― 問いが浮かぶ。 そして、いつの間にか片倉の手は、拳銃から外れていた。 その瞬間、イヤホンから神谷の声。 《……射線、保持中。どうしますか》 片倉は応えなかった。 仁川も、もはや構えず、ただその場に立ち尽くしていた。 泥と雨の中。 男たちの対峙は、声なき者によって――解かれたのだ。 山県久美子の足音が、泥水を跳ねながら遠ざかっていく。 抱きかかえた子どもの体温が、仁川の皮膚の記憶を揺さぶった。 何も言わず、何も問わず、ただ通り過ぎたその背に、誰もが口を噤んだ。 片倉の拳銃は、腰のホルスターに戻っていた。 (……なぜ、俺は……撃たない?) 明確な答えはなかった。 怒りも、憎しみも、確かにそこにあったはずだ。 だが今、それをぶつけるべき理由が、手の中から滑り落ちていた。 (……この男は、いったい何をした? 相馬を殺した? トシさんを謀(たばか)った? 確証はない。だが……) そこにある仁川の目は、あまりにも空虚だった。 責任を取る意思も、後悔もない。 それどころか、正当化すらしていない。 ただ、淡々と――まるで「世界そのものに否を突きつける」ような、純粋な破壊の眼差し。 (……こんな相手に、俺は何を求めてるんだ?) 片倉は、自問していた。 制裁か。報復か。あるいは赦しか。 だが、どれもピンとこない。 一方、仁川もまた――自分の中に芽生えた“小さな違和感”に気づいていた。 (……あの女…。俺はあいつに“何者”として映ったんだ?) 視線すら寄越さなかった山県久美子。 彼女の中に、自分は「存在していなかった」。 それは侮辱ではなかった。 “何者でもないもの”への、無関心。 (……俺は、ここまでしても……“ただの通行人”か……) 血も、死も、裏切りも、すべてを背負ってここに来た。 だが、通り過ぎたその瞳に、自分の姿は――なかった。 (……俺の価値は、何だった?) 一瞬、仁川の顔がわずかに歪む。 それは怒りではなく、空洞を覗いた者の表情だった。 その時。 無線が鳴る。 《……こちら神谷。片倉さん、緊急。南排水区の水門が決壊。浅野川第三系統の流入が始まってる。》 片倉が眉をひそめる。 《あと5分で東口の広場に水圧が到達。最大で胸元まで一気に来る。搬送と人員を退避させないと、ここが“飲まれる”。》 「……!」 片倉は即座に顔を上げた。 音楽堂の階段の下、濁流がすでに高さを増している。 「岡田、全隊に伝えろ。撤退だ。全員を高い場所に即刻移動だ。」 《了解!》 救助ラインの隊員たちが、慌ただしく声を交わし始める。 ゴムボートが水を跳ね上げ、ストレッチャーが泥にまみれて浮かぶ。 雨は止まない。 だが、この場に留まれば、間違いなく全員が沈む。 仁川は片倉を見た。 片倉も仁川を見た。 言葉はなかった。 互いに“もう何かを決する状況ではない”ことを、理解していた。 これはもはや、個の対峙ではない。 自然そのものが、全ての帳尻を合わせに来たのだ。 ――終幕は、個の意志でなく、“水”が引く。 片倉は短く息を吸った。 そして、雨の帳の中で、静かに背を向けた。 仁川もまた何も言わず、それを見送る。 背を向けあいながら、二人はそれぞれの場所へと、歩き出す。 次に会う時があるとすれば―― それは“誰か”が、“選ぶ”のではなく、歴史がそうさせる瞬間かもしれなかった。 音楽堂建物の外――西側搬入口から怒号が上がった。 「水が……水が入ってくるぞッ!!」 「搬出中止!残り全員、上階へ避難しろ!」 館内の床を這っていた泥水が、一気に膝まで跳ね上がった。まるで下から突き上げるような水圧――水門が破られた証拠だった。 その泥濘の中、その場に戻ってきた山県久美子は咄嗟に傍らのストレッチャーから子供を抱き上げた。 「この子は……私が連れてく!」 もう片方の腕で、荷物のように濡れたブランケットを押さえ、靴が泥に取られそうになる足を踏み込んで、西階段を目指す。 「お母さん、こっちよ!」 森が叫んだ。久美子の数歩後ろ、彼は母親と思しき女性の手を引いていた。 濡れた手は滑りそうになるが、それでも握力は離さなかった。 後方では、壁を押し破るような水が廊下を飲み込んでいく。瞬く間に館内の照明がばちばちと火花を散らし、音楽堂は崩れかけた舞台装置のように不安定な音を立て始めた。 「急いで――もう持たない!」 階段の踊り場を駆け上がる久美子の腕には、まだ幼い子どもがしっかりと抱かれていた。 そのすぐ後ろ、森が母親の手を強く引きながら、怒鳴った。 「足、止めるな!」 彼らの足元まで濁流が迫った瞬間―― 水面が爆ぜるように階段下まで一気に水が駆け上がる。 だが、彼らの姿はすでに一段上に飛び移っていた。 久美子が振り返ると、森は母親を庇うようにその背を押しながら、上へとさらに一段跳ね上がっていた。 間一髪だった。 ーー 「……流れ来るぞ!水圧、今までとは違う!」 誰かの叫びが轟いた次の瞬間、南東の方向から――水が“駆けてきた”。 堤防の決壊によって生じた“第二波”の水流が、駅前の広場へと怒涛のように雪崩れ込んだ。 水門が破られたのだ。 それは濁っていた。重たく、速く、圧倒的だった。 「掴まれ――ッ!」 自衛隊員の怒号。 ボートが煽られ、担架が流れ、警察の隊員が壁に叩きつけられる。 音楽堂前の舗装は、もはや“道”ではなかった。 水面があらゆるものの重さを無化し、ただ沈めていく。 瓦礫の山も、鉄骨の柱も、計画された指揮系統すら、あっという間に無力化された。 「負傷者を優先しろ!自衛隊は北ルート確保や!」 「階段はもう使えん!地上は引け、裏へ回れッ!」 片倉の怒号が無線越しに飛び交う。 岡田が手旗を振り、消防と機動隊が無言でロープを回す。 だが――あまりにも水が速い。 あと数分で、すべてが沈む。 “人”という存在が、抗うにはあまりにも脆すぎる流れだ。 そのときだった。 その流れに逆らい、ただ一人、立ち尽くしている者がいた。 仁川征爾――椎名賢明。 先ほどまでの“破壊者の貌(かお)”は、そこにはなかった。 彼は振り返らなかった。 片倉も、岡田も、誰も彼を呼ばなかった。 仁川自身も、誰にも言葉を向けなかった。 彼はただ、“水”のほうへ、進んでいた。 地上に続く階段の中腹、崩れた外壁の際。 水が足元を巻き、腰を越え、肩まで迫る。 だが仁川は、歩くことをやめなかった。 迷彩服の裾が浮き、拳銃が濁流の中に沈む。 そのとき、仁川の目が、ふと天井―― どこにもない空の彼方を見た。 何かを悔やむようでも、誇るようでもなかった。 ただ―― 「……ようやく、“帰れる”」 誰にも届かない独白だった。 次の瞬間、音もなくバランスを崩し、 その身体は濁流に呑まれた。 「……今の、見たか……」 岡田が呟いた。 片倉は返さなかった。 どこか遠くで警報が鳴っていた。 雨の音はもう聞こえなかった。 残されたのは、静けさではなかった。 怒涛のような“空白”だった。 あの男は、何をしにここに来たのか。 破壊者か。 罪人か。 あるいは、最初から“いなかった”のか。 ただ、誰かの記憶の中にだけ、泥に沈む彼の背中が刻まれていた。 そしてその夜―― 一匹の濡れた獣が、名もなく水底へ還った。
オーディオドラマ「五の線3」
【一話からお聴きになるには】 http://gonosen3.seesaa.net/index-2.html からどうぞ。 「五の線」の人間関係性による事件。それは鍋島の死によって幕を閉じた。 それから間もなくして都心で不可解な事件が多発する。 物語の舞台は「五の線2」の物語から6年後の日本。 ある日、金沢犀川沿いで爆発事件が発生する。ホームレスが自爆テロを行ったようだとSNSを介して人々に伝わる。しかしそれはデマだった。事件の数時間前に現場を通りかかったのは椎名賢明(しいな まさあき)。彼のパ