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オーディオドラマ「五の線」リメイク版
闇と鮒
89 episodes
9 months ago
ある殺人事件が身近なところで起こったことを、佐竹はテレビのニュースで知る。 容疑者は高校時代の友人だった。事件は解決の糸口を見出さない状況が続き、ついには佐竹自身も巻き込まれる。石川を舞台にした実験的オーディオドラマです。現在初期の音源のリメイク版を再配信しています。 毎週木曜日午前0時配信の予定です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。
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ある殺人事件が身近なところで起こったことを、佐竹はテレビのニュースで知る。 容疑者は高校時代の友人だった。事件は解決の糸口を見出さない状況が続き、ついには佐竹自身も巻き込まれる。石川を舞台にした実験的オーディオドラマです。現在初期の音源のリメイク版を再配信しています。 毎週木曜日午前0時配信の予定です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。
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75,12月21日 月曜日 18時23分 県警本部
オーディオドラマ「五の線」リメイク版
14 minutes
5 years ago
75,12月21日 月曜日 18時23分 県警本部
75.mp3 すれ違う者皆がこちらを見る。一体何事かといった表情で見るものもあれば、律儀に敬礼をして道を譲る者もいる。彼はエレベーターの降りるボタンを忙しなく押してそれが来るのを待った。しかし5秒後には踵を返して階段へと足を進めていた。彼は階段を降りるというより落ちるように凄まじい勢いでそれを駆け降りた。そこに携帯電話の音がなった。彼はそのまま階段を降りながらそれに出た。 「おうトシさん。」 「お前どこや。」 「階段。」 「はぁ?お前ふざけんなや。」 「って言うかトシさんやべぇわ。」 「どいや。」 「村上や。」 「はぁ。」 階段を降り切ったところで片倉は携帯電話を耳にあてている古田と出くわした。古田は手にしていたものを懐にしまった。 「とにかくやべぇ。トシさん。やべぇことになった。」 「何が?」 「これ見てくれま。」 片倉は一枚の写真を古田に手渡した。 「なんやこの車は。」 「村上の車や。」 「村上の?」 「ほうや。ほんで…。」 片倉は自分の携帯電話を操作して、その中にある一枚の写真を古田に見せた。 「あ。」 「一緒やろ。」 「ナンバーも同じやがいや。」 「ほんでこれや。」 そう言って片倉はもう一枚の写真を表示させた。 「誰やこれは?」 「アサフスから出てきたんや。トシさんこの女のこと知っとるか。」 「いや…。アサフスって、ワシら昼にもあそこに行っとったがいや。そん時にはこんな女おらんかったけどなぁ。」 「この女が誰かってのは気になるところやけど、それ以上にひっかかかることがあるんや。」 「何や。」 「村上の車がこの女を乗せて走り去って行った。」 「何?」 「この女、アサフスを出てバス停でバスを待っとった。そこにこの車が横付けした。」 「女と村上、知り合いねんろいや。」 「それがな、どうももともと知っとる風じゃねぇげんて。」 「と言うと?」 「知り合いが迎えに来たとかやったら「ありがとー」みたいに親しげな感じだすやろ。」 「おう。」 「ところがなんか女は困った感じのリアクションをしとってな、遠くから見とったから正確かどうかわからんけど、車に向かって頭下げたりして何か拒んどる感じやったんや。」 「喧嘩でもしたか?」 「いや。ただ突き放す感じで拒否るっつうんじゃなくて、なんか気ぃ遣うみたいに。」 「ほう。」 「でも押し切られたんか、女は結局載せられて車は北の方角に走っていった。」 古田の表情が険しくなった。 「まさか…拉致…。」 「おう…気の揉みすぎならいいんやけど。」 「ほうか、ほんで車が気になってここに来て調べてみると、検問に引っかかった村上の車とおんなじ車やったってことやってんな。」 片倉は頷いた。 「なんか俺嫌な予感がすれんて。」 ここで無線から音が聞こえた。 「岡田や。」 「どうした。」 「佐竹が動きました。今あいつをつけています。」 「わかった。ちなみに佐竹の様子に変わったところはねぇか。」 「なんかよく分かりませんが、ちょっと落ち着きがない感じです。」 「落ち着きがない?」 「ええ。」 「本多が自殺したからか?」 「わかりません。随分と乱暴な運転ですよ。」 「どこに向かっている。」 「わかりません。しかし金沢銀行本店方面じゃありません。北に向かって動き出しました。」 「北?」 「はい。」 ー村上も北に向かった…。 「…岡田。佐竹から目を離すな。何かあったらすぐに報告しろ。」 「了解。」 「おい。どう思う。」 「何かすげぇやべぇ感じがする。」 片倉と古田は腕を組んで沈黙した。 「ほうや。ワシから佐竹に連絡してみる。」 古田はメモ帳を取り出して、それに目を落としながら携帯を操作しそれを耳に当てた。片倉はその様子を黙って見ている。間もなく古田が口を開いた。 「もしもし。佐竹さん?」 「ああ刑事さん。すいませんが今晩の事情聴取なんですが、明日にしてください。」 「どうしました?何かありましたか。」 「…刑事さんもご存知でしょう。」 「いや、何のことでしょうか。」 「ウチの専務が自殺したんですよ。」 「ええっ。」 「知らないんですか?」 「ええ。」 「まぁそれで仕事がしっちゃかめっちゃかなんですよ。」 「それはお気の毒に…。」 「だから日を改めてもらえませんか。」 「うーん。今、佐竹さんはどちらにいらっしゃるんですか。」 「まだ外回り中です。」 「どちらの方に?」 「そんなことまであなたに言わないといけないんですか。」 佐竹の声色に不信感がにじみ出ていた。 「教えて欲しいんですよ。どちらに行かれるんですか。」 「…内灘です。」 「本当に?」 「は?本当ですよ。なんで嘘なんかつかないといけないんですか。」 内灘町は石川県の中西部に位置する自治体である。南側に金沢市、西側には日本海、東側には津幡町と囲まれている。内灘のほとんどは砂丘であり、この砂丘地は戦後米軍に接収され砲弾試射場が建設された。しかし反基地運動の先駆けとなる内灘闘争が起こり、1957年に米軍は撤収した。 「あぁすいません。そうですか内灘ですか。結構遠いところまで。」 「まぁ。」 「内灘のどのあたりですか?」 「はぁ?」 「ほら内灘って言ってもね、いろいろあるでしょう。」 ー何で俺の行動にいちいちこんなに詮索を入れてくるんだよ。 佐竹はしきりに腕時計を見て時間を気にした。時刻は18時30分である。村上との電話が切れたのが18時頃だから、19時までに内灘大橋に到着しないといけない。佐竹が勤務する金沢駅付近から内灘町へは車で20分程度。しかし仕事終わりの帰宅ラッシュの時間が重なっているので佐竹にとって余裕のない移動スケジュールだ。 「どういった方と会うんですか?」 「はい?」 「いやちょっと気になっただけですよ。年末のこんな時間から銀行員さんが訪ねる先ってのはどんなお得意さんかなぁって。」 「すいません。それは個人情報の問題もあるのでお教えできません。」 「あぁすいません。そうですか。ほんじゃ今日は相当遅くなりそうですか。」 「そうですね。全然見えません。」 「あのー佐竹さん。こっちはいつでもいいんですよ。例え夜中になってもいつでも大丈夫です。」 「刑事さん。夜中は勘弁してくださいよ。あなたはそれでいいかもしれませんが、こっちは困るんです。それになんでそこまで急かすんですか。」 「今日の夜にしてくれとおっしゃったのはあなたですよ。」 「だから謝っているじゃないですか。」 古田は佐竹とのやりとりを経て、彼が何か焦っているように感じていた。日中の彼は熨子山連続殺人事件に対する漠然とした不安感を背負って、古田に少なからず救いを求めていた。しかし今ではその様相は一変し、言葉の端々に古田に対する煩わしさすら滲み出ている状態であった。古田は佐竹の焦りに何か引っかかった。 「そうですか。じゃあ明日にしますか。」 「ええ。明日またこちらから連絡します。ですから今日はすいませんけどキャンセルしてください。」 古田は佐竹の申し出を了解し電話を切った。 「佐竹は内灘に向かっとる。」 「内灘?」 「村上はもりの里から北へ向かったんやったな。」 「ああ。」 「内灘も金沢から見て北や。」 「まさか…。佐竹と村上が接触するとか。」 「わからん。片倉、岡田に指示を出してくれ。」 「わかった。」 片倉は無線で岡田につないだ。 「こちら片倉。佐竹から目を離すな。あいつは内灘に向かっとる。コースを外れたり何かがあればすぐに連絡しろ。」 「了解。このまま佐竹をつけます。」 「こちら十河。アサフスに動きあり。」 片倉と古田の無線に十河のしゃがれた声が入ってきた。 「なん。」 「赤松剛志が店から出てきました。喪服を着ています。」 「文子と綾は。」 「見えません。」 「十河。お前はそのままアサフスで待機。剛志は別の人間に警護してもらう。」 「了解。」 「あ、待て。十河。」 「なんでしょう。」 「お前、文子と接触してくれんか。」 「ええ。わかりました。で、どうすれば。」 「あの女のことを聞いてすぐに報告してくれ。」 「了解。」 「あぁ…あと村上との接点もだ。」 「村上…ですか。」 「詳しくはあとだ。頼む。」 「了解。」 無線を一旦終えた片倉はすぐさま携帯電話を手にした。 「お疲れ様です片倉です。」 「どうした。」 「応援をお願いします。」 「わかった。でどうする。」 「葬式に行く赤松剛志の警護を願います。十河はアサフスで待機しています。」 「了解。まかせろ。」 めまぐるしく指示を出す片倉を見て古田は笑みを浮かべた。 「なんや。」 「いや、やっぱりさすが県警本部捜査一課課長殿や。お見それ致しました。」 「何が。」 「手際いいな。」 「何言っとれんて。持ち上げてもなんも出んぞ。」 古田は片倉にハイハイと言った。 「片倉。どうする。」 「とにかく村上の動向が気になる。帳場はあいつの居場所を特定しとらん。村上の車両ナンバーわかったからNシステムを使って居場所を洗い出す。」 Nシステムとは日本の幹線道路に設置された自動車のナンバープレートを自動で読み取る装置のことである。 「その必要はない。」 古田と片倉の後方10メートルのところに立ち、こちらに向かって髪を掻き分ける松永の姿があった。彼はそのままこちらに向かってきた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【公式サイト】 http://yamitofuna.org 【Twitter】 https://twitter.com/Z5HaSrnQU74LOVM ご意見・ご感想・ご質問等は公式サイトもしくはTwitterからお気軽にお寄せください。 皆さんのご意見が本当に励みになります。よろしくおねがいします。 すべてのご意見に目を通させていただきます。 場合によってはお便り回を設けてそれにお答えさせていただきます。
オーディオドラマ「五の線」リメイク版
ある殺人事件が身近なところで起こったことを、佐竹はテレビのニュースで知る。 容疑者は高校時代の友人だった。事件は解決の糸口を見出さない状況が続き、ついには佐竹自身も巻き込まれる。石川を舞台にした実験的オーディオドラマです。現在初期の音源のリメイク版を再配信しています。 毎週木曜日午前0時配信の予定です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。