【再び夢の解き明かし】
約束を守らぬ人間のいい加減さに失望を禁じえないヨセフの二年間は、実は彼に再び夢の解き明かしの機会をもたらしたのです。
エジプトのパロ王は、二つの不思議な夢を見るのです。それは、彼に仕える知者にも理解できないものでした。
一つの夢では、七頭のやせ細った雄牛が七頭の美しい肥え太った雄牛を食いつくし、もう一つの夢では、しおれた穂が七つのふとって実った穂をのみつくすのです。
王は目ざめて、心がさわぎ、この夢の解釈を求めますが、誰にも解けないのです。
このとき、給仕の長は、二年前に自分の夢を解き明かしてくれた獄中のヘブルの若者を思い出すのです。
彼は、早速、呼び出されるのです。彼は、神がそれを告げてくれると語るのです。
彼は、その夢を「パロの夢は一つです。神がこれからしようとすることをパロに示されたのです。エジプトに七年の大豊作があり、あと七年の飢饉が続くでしょう。そして二度、かさねて夢を見たことは、このことが神によって定められ、神がすみやかにこれをされるから」であると解き明かしました。(創世記41:25~32参照)
夢見るヨセフの成功哲学④