
懐中時計
著者:夢野 久作 読み手:畠山 有香 時間:1分4秒
懐中時計が箪笥の向う側へ落ちて一人でチクタクと動いておりました。
鼠が見つけて笑いました。
「馬鹿だなあ。誰も見る者はないのに、何だって動いているんだえ」
「人の見ない時でも動いているから、いつ見られても役に立つのさ」
と懐中時計は答えました。
「人の見ない時だけか、又は人が見ている時だけに働いているものはどちらも泥棒だよ」
鼠は恥かしくなってコソコソと逃げて行きました。
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