
うまれて 來る 雀達
著者:新美 南吉 読み手:室 由美子 時間:3分45秒
その 雀は びつこでした。まだ やつと 飛べるやうに なつたばかりの 頃、いたづらな 少年に とらへられて 片足を ひもで 固く 縛られましたため か弱い 足は きづついて しまつたのでした。
その びつこの 雀が 麥畑の 黄く なる 頃 或る 家の 軒に 三つの 卵を うみました。
雀は うれしくて うれしくて、三つの 卵を 胸の 下に ぢつと だきしめて ゐました。
忙しい 蜜蜂が 飛んで 來ました。
「雀さん 今日は」と 蜜蜂は 軒の 巣を のぞいて いひました。
「わたし 卵を うんだの。」と 雀は いつて 胸の 下から 卵を 押し出して 見せました ・・・
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