
先週の“駆け込み”大阪・関西万博。パビリオンは一つも入れなかったのに、巨大な「大屋根リング」だけで元が取れた——そこから話は、メディア言説と体験のズレ、インフルエンサーの信頼、ネットで増幅される否定性へ。
後半は「IT論壇」をつくるという企画談義へと発展。Web3/NFTやD2Cは何を本当に変えたのか、ブーム=“パンプ”社会で事業はどう設計すべきか、IPは今も生まれるのか。さらに、SNS時代に痩せ細る「批評」の役割、言語化と美学のあいだ、そして“感情を言葉にできない問題”まで。
キーワードテック/カルチャー/ビジネスの交差点で、実感と批評を往復しながら「語りの場」をどう再設計するかを考えます。
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タイムライン(チャプター)
00:01:966 駆け込みで万博へ/夏〜9月回避の理由と10月決行
02:00:462 まさかのパビリオン全滅:予約地獄と方針転換
02:54:798 果てない巨大建造物——「大屋根リング」に圧倒
03:31:310 “でかさ”の美学と動線設計:上層・下層の二層リング
05:06:254 6,000円の価値:建築体験だけで元が取れるか
05:14:062 ネガ報道と現場の手触り:メディアと実感の乖離
06:26:030 お金の流れの不透明さ/是非は分かれるが体験は強い
08:02:190 ネットの否定性 vs 現地の笑顔——どちらがリアル?
09:11:598 “ネットの声=民意”か問題/政治のケースとの対比
10:44:430 インフルエンサー時代のPRと信頼限界
11:12:110 万博は体験で肯定されやすい/“ジャングリア”の評価差
12:01:326 コンテンツは肯定されやすく、ハードは叩かれやすい?
12:40:686 セルフファクトチェックの可否と距離の問題
13:38:542 “連れて行くツアー”構想:否定派を現地へ
14:21:518 雑誌で対立意見を見開き掲載する編集アイデア
16:22:222 “月刊論壇”の効用:熱狂ではなく継続的な応答
17:45:070 勝ち負け化するSNSと言論の設計ミス
19:01:358 「IT論壇」をつくる:ニュースではなく思想としてのテック
20:26:510 スタートアップは“語り”の型を持てるか
21:19:246 Web3/D2Cは何だったのか——総括と再文脈化
22:41:582 NFT本体より“波及効果”を読む視点
23:46:670 個人投資の学習効果とテックの社会的影響
25:21:838 テック=一つの思想として社会を変える
26:01:230 “批評できる人”の希少化と対象の拡張
27:06:926 ビジネスパーソンを批評の読者にする可能性
27:59:566 編集=ガードレール:プレイヤーの語りをどう束ねるか
28:30:158 座談会の方法論(京都学派的手つき)を現代に
30:32:782 “費用対効果”に侵食される批評と歴史性
33:31:182 SNSで混線する批評/批判/悪口/レビュー
35:09:678 テキストの炎上性と、音声が持つ“感想”の余地
36:32:750 ニュアンスは単文に収まらない:文章の限界
38:03:566 ポッドキャストは“街の会話”に近いメディア
39:07:918 ブーム化の罠:クラブハウス、Behaviours、など
39:57:486 “パンプ”社会での事業設計:上がったら必ず落ちる
42:10:158 ヤクルト1000現象:増産のジレンマと反動
43:50:254 万博のレガシーをどうIP化するか問題
44:27:406 今でも新しいIPは生まれるのか/ポケモンとの比較
45:24:206 “作らない美学”と資本主義の圧力
46:43:470 パルワールドと評価軸:数字崇拝の時代
47:52:878 “かわいい”の議論すら失われる状況
48:31:438 “考察ブーム”と感想の言いづらさ
50:16:878 昔のSNSは感想が言えた?変質する自己表現
51:09:262 男性の雑談/機能化する会話と友達づくり
52:47:758 “感情を言葉にできない”問題の自己分析
54:55:502 思想は言語化できるのに、感情はできない理由
55:48:910 感情表現は“ダサい”という刷り込み
57:16:206 何にでも仮説を置く職業病と生活の侵食
58:46:318 分析より“感動した”を——一般的喜びへの回帰
59:54:830 一般論マシーンからの脱却:価値ではなく在り方へ
01:06:09:550 “言語化のしすぎ”問題:説明が美学を殺すとき
01:08:12:558 プレゼンの限界と信頼関係のデザイン
01:09:33:037 言語化すべき所/ふわっとでよい所の設計図
01:11:34:574 クロージング:今週のふり返りと次回予告風に