
天地自然の潔斎
天地自然の潔斎は、大潔斎、中潔斎、小潔斎に分けられます。
大潔斎は、大地震、大洪水など、天地の大掃除です。
中潔斎は国家、社会の大掃除で、戦争、火事、飢饉など。
小潔斎とは一身一家の掃除のことです。
大潔斎、中潔斎は、それらが起こることによって被害が伴います。神から見れば潔斎ですが、人間の小さな視野で見ると、これは災いであるとも言えます。
聖師は、「大三災小三災の頻発も人の心の反映なりけり」と示しています。
大三災とは風、水、火による天災、すなわち大潔斎のことで、小三災とは、飢、病、戦による人災を意味します。
ここ数年、異常気象や大地震、アメリカ同時多発テロに端を発したアフガニスタンやイラクでの戦争など、大三災や小三災が頻発しています。
このような災禍が起こるのは、人の心が反映しているのです。
清潔主義は、霊体不断の修祓です。
霊的方面でみると、心の中に起こる地獄的な想念、恨み、ねたみ、憎しみといったものを絶えず祓い清め、常に清らかな気持ちで生活していなければ、清潔主義とは言えません。
それができていないから、その心の反映として、大三災、小三災が起きているのです。
すべての災害は邪気に原因があり、地獄的な想念が凝れば、それが社会全体へ影響して、災害を起こすのです。
異常気象が起こるのも、社会に争闘があるのも、社会共同の責任であると認識しなければなりません。
出口日出麿尊師は、環境と食物が心に大きな影響を与えることを示しています。
私たちの身近な環境を見てみましょう。
便所のツボにはうじ虫がわき、溝には溝相応の物がわき、きれいな水にはきれいな魚が住んでいます。
不衛生な場所には腐敗が生じます。きれいな花園にはその蜜を求めて蝶が飛び交い、美しさを求めて人が寄り、天国さながらの空間が現出します。
このように、環境のいかんによって住むものも変わり、人間の気持ちも天国的になったり地獄的になったりします。
食物も人間の心に大きな影響を与えます。
肉食は精神的にも肉体的にもあまりよい影響を及ぼさないと示されています。
特に日本人は、昔からあまり肉を食べなかったため、体質的にも肉食はふさわしくありません。
腸の中で腐ると非常な毒になるそうです。
また肉類を多く食すると、性欲が強くなったり、気持ちが荒くなったり、忍耐力がなくなります。
食物は、植物性のものを主とした方が良く、植物性の物でも新鮮なものを摂取することが、体にも心にも良い影響を与えます。
植物性のものは、その土地の気を含んでいて、新鮮なほど気が充満し、栄養価は高いです。
しかし、現在店頭に並んでいる野菜の多くは、形は美しくても新鮮さが感じられません。
食物は旬のものがよいのですが、その季節にしか収穫できないものが年中出回っていて、いつが旬かも分からない状態です。
加えて、外国から輸入される果物や野菜、多量に農薬が使われているもの等も多く出回っています。
自分の健康は自分で守っていかなければいけません。
自身で無農薬有機農法で畑作を行ったり、害のない食物を求めるなど、体によいものを頂くよう心がけたいものです。
清潔主義とは心身修祓の大道であり、修祓はすべて祓戸の神のお働きです。
私たちが奏上する祝詞は、全大宇宙を清める祓戸の神に、神意に反すること、罪、汚れを祓い清めていただき、神々が祓い清めの神徳を発揮されることをお願い申し上げるものです。
私たちは、祝詞を奏上するとともに、神人一致し、罪けがれを祓い清めるよう努めていかなければいけません。
祝詞だけでなく神書、宣伝歌、愛善歌などはすべて神の言葉であり、天授の真理です。
それらを声を出して発していくことで、大きな言霊の力によってその一帯が浄化されていきます。
加えて、周りに対して善言美詞に努め、人をほめたたえ、気持ちの良い明るく前向きな言葉をかけていくことも大切なことではないでしょうか。