
第9回「哲学対話はどこへ向かうべきなのか?(久保明教ゲスト回特別編・後編)」
みなさま、こんにちは。ソトのガクエン代表の小林です。
今回の「哲学する哲学対話」は、一橋大学の久保明教さんをお招きした特別編の後編をお送りします(前編はこちら)。
日々の生活と研究のバランスや論文執筆の書き方についてお話しした前編とはうって変わり、当番組の「哲学する哲学対話」に相応しく、哲学対話が持つ可能性はどこにあるのか、哲学対話はどうあるべきかについて議論しています。
途中、意見の対立から、少しピリッとした雰囲気になるものの、お互いの考えの違いを踏まえ、問われるべき問いをしっかり提起することができたのが、今回のハイライトかもしれません。ぜひお聞きください。
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本が読まれるということ/研究を伝えるということ/本以外のチャンネルはあるか/東浩紀と鷲田清一をつなぐルート/哲学史をする必要はあるのか/ブリコラージュと実践/ビジネス、教育、地域に哲学を提供するのではなく、受け手を変えること/「哲学対話なしに収益は生まれない」と言えれば良い/あらゆる経済的・社会的活動は理性的合意形成によって生まれるという前提がヨーロッパにはある/面白いだけじゃ弱い、足りない/哲学対話の定義は?/哲学対話の定義に「哲学」という語を入れちゃダメじゃない?/「哲学」に「対話」は入っていない/「哲学対話は〇〇だから収益につながりうるんです」って言えた方が良いんじゃないの?なんて言えんの?/哲学対話をアジアに導入することの難しさ/「哲学対話」と言う場の居心地の悪さ/哲学対話というものを「哲学」を使わずにどう言い換えれば良いかの哲学対話を実践する/収益についてはそちらで考えてください/収益ではなく共通善/ウェルビーイング、ソーシャル、ポリティカル・コレクトネスの圧力によって経済合理性とは異なるものが必要になる、その時に哲学が必要になるのであって、それが収益にどう繋がるかはそちらが考えることでしょう/「共通善」をどう言い換えようか/「人情」じゃないし「立身出世」でもないし/高度経済成長以後の世界で何が言えるのか/”多様性”/「みんなちがってみんないい」の強さ/「良い多様性だけしか認められない」へのスライド/規範化した多様性にどう立ち向かうか/「問い」を出したということで良いんじゃないでしょうか/「エシカル」に親殺されたんか/「みんなにとっていいこと」/哲学対話は一体何につながっているのか/ポストモダン以降何が言えるのか?/町内FMのDJみたいな/
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◎この番組は、オンラインの哲学講座ソトのガクエン代表の小林卓也と、企業内哲学研究者の佐々木晃也が、社会と哲学をつなぐ可能性について考え、語り、提案する哲学対話プログラムです。
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