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ボイスドラマ〜Interior Dream
Ks(ケイ)、湯浅一敏、インテリアドリーム
56 episodes
4 days ago
インテリアが家族の絆をつむぎだす・・・ハートフルな一話完結の物語を各前後編に分けてお送りします。(CV/ 男性役=日比野正裕、女性役=桑木栄美里)
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Drama
Fiction
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インテリアが家族の絆をつむぎだす・・・ハートフルな一話完結の物語を各前後編に分けてお送りします。(CV/ 男性役=日比野正裕、女性役=桑木栄美里)
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ボイスドラマ「家族の食卓/もうひとつの物語」前編
ボイスドラマ〜Interior Dream
7 minutes 20 seconds
8 months ago
ボイスドラマ「家族の食卓/もうひとつの物語」前編

「家族の食卓/もうひとつの物語」は、家具職人の父と、声優を夢見る娘の心の交流を描いたものです。
「家族の食卓」は、単なる食事の場ではなく、思い出や愛情が積み重なる特別な空間。
けれど、親子の関係はいつも順風満帆とはいかず、時にはすれ違い、ぶつかることもあります。
それでも、どこかでお互いを思い合っている—そんな二人の物語をお届けします。

本作は 服部家具センター「インテリアドリーム」 の公式サイトをはじめ、SpotifyやAmazon、Appleなど各種Podcastプラットフォームでもお楽しみいただけます。

◾️登場人物のペルソナ

・娘:紅葉(くれは)/専門学校生(20歳)=真面目で一途。子供の頃から声優に憧れ、夢を追いかけて東京へ上京する。感情を表に出すことはあまり得意ではないが、家族への深い思いを胸に秘めている。実家の家具屋で育ったため、無意識に家具に対する愛着があるが、家業を継ぐという両親の期待に反発していた(CV:桑木栄美里)

・父(59歳)=インテリアショップのオーナー兼家具職人。無口で職人気質、細やかな技術と頑固さを持ち合わせるが、家族への愛情は深い。言葉では多くを語らないが、家具を通じて娘に自分の気持ちを伝えようとしている。娘が家業を継がずに上京することを不安に感じ、心配しながらも彼女の夢を応援したいという気持ちを隠している(CV:日比野正裕)

【Story〜「家族の食卓/もうひとつの物語/前編」】

<シーン1/20歳の食卓>

(SE〜食卓の環境音)

父: 「声優・・?

そんなフワフワした職業じゃなくて、まじめに将来を考えなさい」

娘: 「別にうわついてなんかいないもん!

なんにも知らないくせに」

娘: 売り言葉に買い言葉。

喧嘩なんて、したくもないのに・・

お父さんなんて、大っ嫌い。

父: 「おまえには、いずれうちの家業も継いでもらわないと」

娘: 「継がないから。

私、家具なんて興味ない」

父: 「なんだと」

娘: お父さんったら、言ってることが、まるっきり昭和。

タイムマシンに乗って1970年代に戻ったみたい。

って、生まれる前の時代なんて知らんけど。

父: 「大学を卒業したら家の手伝いを・・」

娘: 「大学卒業したら東京へ行くの」

父: 「と、東京!?」

娘: 「卒業後は1人暮らしするって、ずうっと言ってるじゃない」

父: 「東京なんて聞いてないぞ」

娘: 「東京じゃないと、ちゃんとした声優事務所なんてないもん」

父: 「母さんは知ってるのか?」

娘: 「お母さんにはもう話したから」

父: 「なに・・?」

娘: 「賛成してくれたもん。

お父さんだけだよ。

そんな古臭いこと言って反対してるのは・・

父: 「うるさい・・」

娘: 怒りの感情は6秒で収まるっていうけれど、

お父さんのテンションもだんだん下がっていく。

結局、私の希望は認められ、晴れて春から1人暮らしとなった。

<シーン2/東京〜アパート探し>

(SE〜東京の雑踏)

娘: 「お父さん、

何回も言ってるけど、お部屋くらい自分で探せるって」

父: 「ばか言うな。

なにも知らない田舎者がアパート探そうと思ったって

不動産屋にいいように騙されるだけだ」

娘: 「ちょっと、それ、不動産屋さんで言うせりふ?」

少し困ったような表情を見せたあと、

不動産屋さんは手際よく、いくつか部屋を見せてくれた。

これが、内見、ってやつ?

(SE〜鍵を開錠する音)

父: 「ここはだめだ。

リビングが南向きじゃないと、陽も当たらないし、

電気代もかかるからだめだ」

娘: このご予算では、これ以上のお部屋はちょっと・・

と言って、不動産屋さんが口籠る。

結局、4件目の内見でやっと、少しだけ明るい部屋に出会った。

とは言っても、電気が通っていないと、ほんのり暗い。

私は、薄暗い部屋の真ん中に立って、あたりを見回す。

娘: 「ねえ、お父さん。

お部屋って、な〜んにもないと、

こんなに暗くって、寒いんだ」

父: 「ああ、そうだ。

だから、どんな部屋にも、まず食卓を置くんだよ」

娘: 「こんな狭い部屋に食卓なんて置いたら、よけい狭くなっちゃう」

父: 「狭くなるんじゃない。あったかくなるんだよ」

娘: 「え・・」

父: 「別に大きな食卓を置け、って言ってるんじゃない。

2人用でも、木の香りがして、優しい食卓にすれば

ここより5度はあたたかくなるぞ」

娘: 優しい食卓?

お父さんらしい表現だな。

だけど、私にもわかる。

うちは大家族だったから大きな6人用の食卓。

そこはいつも笑顔と、美味しい香りが溢れていた。

笑い声が飛び交う、暖かい場所。

考えたら、ベランダに面した南向きのリビングより

食卓の方があたたかかった気がする。

父: 「まあ、あとはお前次第だ。

無理せずにがんばりなさい。その・・・なんだ・・」

娘: 「声優?」

父: 「ああ・・。

一生懸命やって、だめだったら戻ってくればいい」

娘: 「また、昭和の言い方して」

父: 「しょうがないだろ。昭和の人間なんだから・・」

娘: 「ねえ、お父さん」

父: 「どうした?」

娘: 「この部屋に合う食卓、選んでくれる?」

■BGM〜「インテリアドリーム」

父: 「え・・

あ・・わかった。

お前に似合う食卓を選んでやるよ」

娘: 「ありがとう」

父: 「あったかい部屋にするんだぞ」

娘: 「うん」

父: 「ちゃんと自炊して規則正しい生活を送ること」

娘: お父さんが選ぶ、私の食卓。

実物を見なくても、なんとなくわかる。

木の香りが優しくて、

ずうっと座っていたくなる食卓。

目を閉じれば、お父さんやお母さんの笑顔が浮かんでくる食卓。

ほら、笑い声まで聞こえてくる。

夢をかなえるのに一番必要なのは、

やっぱりお父さんの不器用な応援だな。

もう一度言うね。

ありがとう、お父さん。

ボイスドラマ〜Interior Dream
インテリアが家族の絆をつむぎだす・・・ハートフルな一話完結の物語を各前後編に分けてお送りします。(CV/ 男性役=日比野正裕、女性役=桑木栄美里)