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考える塾 in TAIPEI
Takashi Jome
101 episodes
2 days ago
哲学や思想や歴史や心理や脳や倫理などについてのエッセーです。
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Philosophy
Society & Culture
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哲学や思想や歴史や心理や脳や倫理などについてのエッセーです。
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意識と神経とアルゴリズム 第八回『選択と生理』デイビッド・イーグルマン「あなたの脳の話」より
考える塾 in TAIPEI
4 minutes 18 seconds
2 years ago
意識と神経とアルゴリズム 第八回『選択と生理』デイビッド・イーグルマン「あなたの脳の話」より
 目の前の幾つかの選択肢から一つを選ばなければならない時は、現在の生理的な状態が決断の決め手となります。純粋な情報の比較計算しかできないと、考えられる可能性は無限にあるため、いつまでも決められないのです。では、選択の結果が未来に関わる問題の場合どうでしょう。  今日は日曜日。最近ハマっているゲームをなんとかクリアしたい。でも、二週間後に中間テストが迫っていて、準備を始めないと間に合わない。だが、十歳下の弟が自転車の練習を手伝って欲しいと言う。弟は自分になついているので可愛いし、弟に付き合ってあげれば家族の平和にも貢献できる。こんな未来の査定に迫られる状況にも、生理現象、ドーパミンと呼ばれる神経伝達物質の報酬が、選択の基準になります。つまり、選択肢の中で一番報酬の大きそうな方へ行動を移すわけです。  しかし、未来の事は結果が出るまで時間がかかる上、期待通りの報酬が得られるかも決まっていません。弟に付き合う事を選択した結果、弟が転んで怪我をし、「お兄ちゃんが手を離したせいだ」と泣いて両親に訴えれば、親子喧嘩になってドーパミンの放出は抑制されます。逆に、弟が思った以上に上達して自転車に乗れるようになり、お祝いに家族で高級寿司屋へ行くことになればドーパミンの放出量は急増します。予測以上の結果が出ればその行動の査定額は上がり、逆なら査定額も下がります。  さて、どんなに査定額の高い未来の選択肢でも、現在目の前にある欲求には負けてしまうものです。太ると分かっていても目の前のケーキは食べたくて仕方がない。査定額の高い未来より、悪魔の誘いに惹かれてしまうのです。  ギリシャ神話に出てくる英雄オデュッセウスは船旅の途中、海の精霊セイレーンの海域に入ります。この精霊の歌は大変美しく、聞く者は歌に惹かれて海に飛び込んだり、船を岩にぶつけたりすると言われています。どうしてもこの歌声を聞きたかったオデュッセウスは、船乗りたちの耳に蝋で栓をし、自分の体はマストに縛りつけておきました。歌声が聞こえると彼は海に飛び込もうとするのですが、耳栓をした船乗りたちはそれを無視して船を進め、無事にその海域を通過できました。  上記のオデュッセウスのように事前に行動へ制限を加えられない時には、意志力が必要になります。しかし、食事をしたいのに我慢している時などは生理的に大量のエネルギーが消費され、他の事に使う力が削がれてしまいます。囚人の仮釈放に関する2011年の研究で、1000件の判事の裁定が分析されたところ、食事休憩の直後では仮釈放が認められる割合が65%だったのに対し、休憩直前では20%しか仮釈放が認められませんでした。空腹で、丁寧に裁定する意志力が残っていなかったようです。  選択とはやはり、生理的に決まる現象なのです。
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