雨がカーテン越しにリズムを刻む。 桜の季節に終止符を打つのは、 決まって雨の音。 雨には百の表現があるが、 さしずめ、窓の外は、小糠雨(こぬかあめ)。 しとしとと、でも、確実に 花びらを流していく。 春雨ね。 嫌いじゃない。 少しだけ湿度が上がった窓ガラスに 花びらをはりつける。 それは、まるで桜の涙雨。 静かに別れを告げながら、 大地を濡らしていく。 (CV:桑木栄美里)