今回紹介したいのは、大阪・関西万博のカザフスタンパビリオンにて展示中の、カザフスタンで開発されたALEM(Astana Life Ex-situ Machine)という装置です。
これは、ドナーから提供された臓器を移植に向けて最適な状態で維持し、安全に送り届けるためのシステムです。この技術によって、摘出された臓器を最長24時間以上ものあいだ、体内と変わらない環境で機能させ続けることができるようになります。
プロトタイプの機能やカザフスタンという国の持つ課題、デザイン印象などについてお伝えします。
*写真つきのウェブ記事も是非ご覧ください。
2025年4月13日から、「EXPO 2025 大阪・関西万博」が開幕しました。大阪・関西万博期間中の来場者数は約2,820万人を見込んでおり、閑散期ですら一日に13万人以上の来場が予想されています。
会場面積は約155ヘクタール、東京ドーム約33個分に相当します。大阪市の最西端に位置する人工島・夢洲(ゆめしま)に位置し、かなり大規模な印象です。5年(以上)に一度という国際的な催しということで他には類を見ない規模感ですね。(ちなみに1970年の大阪万博では今回の万博の倍の面積を擁したとのことで、今回の大阪・関西万博はかなりコンパクトに実現したと言えそうです)
開幕初日の4月13日に大阪・関西万博の会場へ訪れることができたので、主に会場のサインやオブジェなどのデザインについて書いていきたいと思います。
*写真つきのウェブ記事も是非ご覧ください。
テレビの情報デザインー緊急事態宣言にみるレイアウト比較「緊急事態宣言 総理会見」
2020年4月7日、拡大する新型コロナウイルス感染症防止に向けて、緊急事態宣言が出されました。
日本のテレビ局は急遽内閣総理大臣会見のライブ中継を行い、詳細を伝えています。本リサーチは、当時ライブ中継されたテレビ画面のレイアウトデザインを通じて、情報デザインのあり方について比較分析を試みたものです。
それぞれのテレビ局が、情報をどのように分けて「どの情報が重要だと考えているか」、それらに対してどの程度のエリアを確保しているか、レイアウトを各局比較分析しました。
元の記事については「テレビの情報デザインー緊急事態宣言にみるレイアウト比較分析01」こちらもご覧ください。(2020年4月17日に2度目の緊急事態宣言が発出されました、そちらの比較分析は「テレビの情報デザインー緊急事態宣言にみるレイアウト比較分析02」としてまとめています。)
第10回目の今回は『中文文字设计研究选集』について取り上げます。
この書籍は中国におけるタイポグラフィとデザインに関する進行中の研究をまとめたもの。タイポグラフィとデザインの歴史と発展、慣習と現代の実践、異文化間の文脈における応用などについて取り上げています。
10 年以上にわたって中国語圏の人々にタイポグラフィとデザインへの意識を高めてきたオンライン プラットフォーム、The Type (Type is Beautiful) によって制作されました。
3巻の内容は以下のように構成されています。
上海活字:管窥现代中文字体设计史
上海活字:近代中国活字の歴史の一部
1949 年の中華人民共和国建国以来の中国の書体デザインの発展は、現代の実践に多大な影響を及ぼしてきました。しかし、この歴史は、地元のデザイナーだけでなく、外の世界にとっても謎のままです。デザイナーの Li Zhiqian の上海書体研究プロジェクトに基づく本書は、現代中国の書体デザインの歴史の一部を明らかにし、画期的な国家主導の取り組みとして始まり、その後徐々に変化し、商業化の時代に衰退した経緯をたどります。コンサルタント: Chen Qirui。編集者: Richor Wang。
跨文化字体设计:中文语境下の讨论
異文化活字デザイン:中国からの対話
中国語圏のデザイナーの間では、異文化タイポグラフィに関する議論はまだ始まったばかりです。本書は、The Type が司会を務める一連の公開討論会の最初の記録で、この世界的な傾向と、中国特有の議論や戦略の両方を取り上げています。司会は Mira Yang、パネリストは Peiran Tan、Li Zhiqian、Zheng Chuyang、Du Xiyao、Tien-min Liao、Roman Wilhelm です。
孔雀计划:重建中文排版的思路
Kƒngquè: 中国語植字の考え方を取り戻す
何世紀にもわたって発展してきた中国のタイポグラフィの慣習と知恵は、今日のデザイナーに継承されていません。これは、ラテン語指向のコンピュータ ソフトウェアの支配と、中国のデザイン教育の怠慢が一因です。Kǒngquè プロジェクトは、現代の文脈で中国のタイポグラフィの伝統を再検討し、中国固有のタイポグラフィの伝統と考え方を復元することで、このギャップを埋めることを目指しています。著者: Eric Liu。
編集長:レックス・チェン
シリーズ編集者:ミラ・イン
翻訳者:フイ・ジン、ペイラン・タン
デザイン:Atmosphere Office
2020年 The Type 発行
3 巻: (上海タイプ) 116 ページ、2 色 7.5 × 11 インチ ミニポスター付き / (トランスカルチュラル タイプ デザイン) 122 ページ / (孔雀) 104 ページ、白黒、4.3 × 5.75 インチ
Balloon channel では「デザインと社会学」をテーマに毎回1つのトピックを取り上げてお届けします。
今回のテーマは2020年1月にビー・エヌ・エヌ新社から発売された『20XX年の革命家になるには──スペキュラティヴ・デザインの授業』を取り上げ、Balloon のふたりが話し合います。
*本書の内容*
社会変革をもたらすアーティストの思考法。一人ひとりの「夢想」が未来を救う―RCAで学んだ長谷川愛による、MITメディアラボ&東大生への講義。巻末収録:革命のアイデアを引き出すワークキット。切り離せるカード付き。
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今回のテーマは2016年に幻冬舎文庫から発売された『弱いつながり 検索ワードを探す旅』を取り上げ、Balloon のふたりが話し合います。
*本書の内容*
「かけがえのない個人」など存在しない。私たちは考え方も欲望も今いる環境に規定され、ネットの検索ワードさえグーグルに予測されている。それでも、たった一度の人生をかけがえのないものにしたいならば、新しい検索ワードを探すしかない。それを可能にするのが身体の移動であり、旅であり、弱いつながりだ――。SNS時代の挑発的人生論。
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今回のテーマは2020年に博報堂から発売された『広告 Vol.414 特集:著作』を取り上げ、Balloon のふたりが話し合います。
*本書の内容*
全体テーマである「いいものをつくるとは、何か」?を思索する第二弾として「著作」を特集。SNSを賑わせる“パクリ"騒動や違法コンテンツ配信問題など、インターネット登場以降にものづくりをとりまく環境が激変する中、あらためてオリジナリティや作家性、著作物の保護や利用のあり方など、「著作」についての様々な視点を投げかけます。
本号の企画制作にあたっては、『法のデザイン』(フィルムアート社)などの著者である法律家の水野祐氏を監修に迎えました。また、近年「写真の著作物性」に着目した作品を制作している美術家の原田裕規氏とコラボレーションし、代表作のひとつである『One Million Seeings』を再構築して誌面に掲載しています。
そして、今回の特集にまつわる問題提起として、「オリジナル版・価格2000円(税込)」とオリジナル版をコピーして作成した“セルフ海賊版"とも言える「コピー版・価格200円(税込)」の2冊を同時に発売します。
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今回のテーマは2014年にフィルムアート社から発売された『シビックエコノミー—世界に学ぶ小さな経済のつくり方』を取り上げ、Balloon のふたりが話し合います。
*本書の内容*
(1)主導者=市民起業家を見つける。
(2)協議を超えた市民参加=市民に共創を呼びかける。
(3)共同出資=資金調達の多様化。
(4)すでにある資産を再活用する=隠れた機会の発掘。
(5)場所の体験=物理的・社会的な条件を設定する。
(6)ゴールを決めないアプローチ=自然発生を促す枠組み。
(7)ネットワークの力で変化を起こす=規模の挑戦。
(8)価値のありかを認識する=変化の指標。
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今回のテーマは2020年3月31日に実施された『LINE × 厚生労働省 新型コロナ対策調査』についてです。アンケートの内容や質問項目の設計、ボタンの選択肢やUIなどデザインと社会学的見地からBalloon のふたりが話し合います。
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今回のテーマは2012年に日経BP社から発売された『アップルのデザイン』と、エスリンガーが提唱したアップルのデザイン言語「スノーホワイト」を取り上げ、Balloon のふたりが話し合います。
*本書の内容*
ジョブズにとってデザインとは何か?
分解して分かるアップルデザインの真髄
触れてうっとり、インターフェースの秘密
アップルストアに挑んだ日本人デザイナー
アップルの広告・グラフィックデザイン
インタビュー ジョナサン・アイブ in 1999
“ジョブズ名義”のデザイン特許は300件以上!
デザイン特許から読み解く!ジョブズが夢見た未来のデザイン