
コリント人への手紙第一12章3節
「ですから、あなたがたに次のことを教えておきます。神の御霊によって語る者はだれも『イエスは、のろわれよ』と言うことはなく、また、聖霊によるのでなければ、だれも『イエスは主です』と言うことはできません。」
イエス・キリストは死から復活され、40日後に弟子たちの見ている前で天に昇って行ったことが使徒の働きに記されています。とても不思議な出来事でした。この瞬間から、イエスはご自身の働きを完全に弟子たちに託されました。師匠のいなくなった弟子たちは不安だったと思います。しかし、イエスは何度も弟子たちに約束をしていました。それは聖霊が遣わされこと、聖霊によって力を与えられること、聖霊が必要なことを教えてくださるということです。
イエスの約束通り、ペンテコステの祭りのときに聖霊が突然弟子たちの上に下り、彼らはイエスの証人として力強く証しを始めました。彼らの働きを通して多くの人たちが救われ、信仰に入りました。ここから初めて教会が誕生したのです。イエスを主として礼拝する群れが、あちらこちらに生まれました。こうして建てられた教会の中から、宣教の働きを担う人たちが起こされ、彼らが各地にイエスの言葉を伝えていきました。
こうしてみると、イエスは天にお帰りになると同時に、ご自身の働きを教会に委ねられたことがわかります。教会にはいろいろな人たちがいて、一人一人違っています。明日またこのことについてさらに詳しくお話しいたします。いずれにしても、この2000年の間に教会の宣教の働きを通して、文字通り世界中に福音が伝えられ、今や世界で24億人、人口のおよそ3分の1がクリスチャンであると言われています。日本のクリスチャン人口は1%以下と言われていますから、あまり実感できませんが、これだけ多くのクリスチャンがいるということはとても励まされることです。
ところで、クリスチャン、クリスチャンって言っていますが、クリスチャンってどういう人のことをいうのでしょうか。一番簡単な定義は「イエスは主です」と信じている人のことです。イエスを主と信じるということは、もっと砕けた言い方をすれば、イエスを自分の人生のボスと認めるということです。今日の御言葉には、「聖霊によるのでなければ、だれも『イエスは主です』と言うことはできません。」とあります。「イエスは私の人生のボスである」と認めることは、聖霊の働きによるというのです。
「親分はイエス様」という映画が2001年に作られましたが、ご覧になった方もおられると思います。これは文字通り極道の世界に生きていた男たちが、人生の途上でイエスと出会い、クリスチャンとしての道を歩んでいくという実話をもとにした映画です。彼らの多くが牧師にまでなりました。やくざから牧師になるとは驚くべき変化ですが、聖霊が働くことで、罪と悪の世界を生きていた人でさえも変えられ、心からイエスを主として生きることができるのです。
あなたの人生の主は誰でしょうか。イエスを主として心にお迎えしてみませんか。世界中の数えきれない人の人生が変えられたように、あなたの人生もきっと変えられるでしょう。