
今回は出版文化とその「裏方」である編集者について。太田出版元社長であり伝説の編集者 高瀬幸途。氏の関係者たちの証言をまとめた私家版の話題から、高瀬氏の3年間の空白期間、ビートたけしとの出会いと関係、その後の驚きの転身まで。そして菊池寛や蔦屋重三郎、見城徹などの大物出版人たちにまつわる数々の逸話から、売上が激減していくなか"紙の本は本当になくなるのか"を考えます。「人と人が出会いさえすれば、そのはずみで、本は生まれていくものなのではないか」---------- 最後は、講談社社員だったいとうせいこうしか知り得ない、昭和の芸能史に残る"フライデー編集部襲撃事件"の歴史的証言まで飛び出し.....
🐗二人が話していた高瀬幸途氏に関する本
『タカセがいた 異能の出版人 高瀬幸途 追想』(発行 中里雅子 編集 向井徹)
■番組概要
毎週木曜日 最新話配信
出演:いとうせいこう、九龍ジョー
作家:竹村武司
ディレクター:中内竜也
プロデューサー:井上陽介(テレビ東京コミュニケーションズ)、柳橋弘紀
※番組内の用語注釈
・01:57【高瀬幸途(たかせ よしみち)】
1948年生まれ、2019年死去 享年71歳。編集者としてビートたけし、哲学者・柄谷行人らの著書を手がけ、太田出版の社長を務めた。
・04:02【野間清治】
1878年生まれ。講談社創業者であり、元報知新聞社社長。「雑誌王」と呼ばれ、昭和前期の出版界を牽引した。
・04:04【斎藤十一】
1914年生まれ。昭和期の編集者で、「藝術新潮」や「「週刊新潮」を創刊。新潮社の専務取締役を務めた。
・04:08【菊池寛】
1888年生まれ。小説家、劇作家。実業家として文藝春秋社を興し、雑誌「文藝春秋」を創刊した。
・07:48【俺の同期】
いとうせいこうは1984年に大学卒業後、講談社に入社。雑誌「ホットドッグ・プレス」などの編集部を経て、1986年に退社。
・08:50【森昌行】
オフィス北野の元代表取締役社長。番組制作会社のディレクターとしてビートたけしと親交を深め、オフィス北野の設立に参加。北野武映画を自社で製作・配給するなど、映画プロデューサーとして活動。
・09:26【雑誌「本人」】
2006年、太田出版より松尾スズキがスーパーバイザーを務める季刊誌として創刊。
・12:13【蔦屋重三郎】
江戸時代後期の出版人。洒落本、狂歌本、錦絵などを多数出版。喜多川歌麿、葛飾北斎、東洲斎写楽などの才能を見出した。
・12:34【山東京伝】
江戸時代後期の浮世絵師、戯作者。
・12:47【吉原細見】
江戸に存在した吉原遊廓についての案内書。店ごとに遊女の名前が記されていた。
・14:39【柄谷行人】
1941年生まれ。哲学者、文学者、文芸批評家。 “哲学のノーベル賞”を目指してアメリカの研究機関が創設した「バーグルエン哲学・文化賞」を2023年アジアで初めて受賞。
・14:45【宮崎学】
1945年生まれ。ノンフィクション作家、小説家。暴力団の組長を父に持ち、自伝的な著作「突破者」でデビュー。以降、暴力団や社会問題を扱った著作を多数発表した。
・15:04【深作欣二】
1930年生まれ。「仁義なき戦い」シリーズで知られる映画監督。太田出版より刊行された小説「バトル・ロワイアル」映画化の監督を務めた。
・15:08【大西巨人】
1916年生まれ。小説家、評論家。従軍経験をもとにした代表作「神聖喜劇」は25年の歳月をかけ執筆された長編で、“戦後文学の金字塔”と評されている。
・15:08【荒井晴彦】
1947年生まれ。脚本家、映画監督。映画「遠雷」「Wの悲劇」「リボルバー」などの脚本を担当。日本アカデミー賞優秀脚本賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞など受賞多数。
・16:39【新谷学】
1964年生まれ。「週刊文春」元編集長。編集長就任後、同誌がスクープを連発させたため、「文春砲」という言葉が流行語大賞にノミネートされるまでになった。
・17:08【見城徹】
1950年生まれ。株式会社幻冬舎代表取締役社長。1975年に角川書店に入社し、編集者として数々のベストセラーを手がける。高瀬と親交が深く、著書「編集者という病」を太田出版から発行した。
・21:54【今すぐ知りたい日本の電力 明日はこっちだ】
2023年3月に刊行された、いとうせいこうの編著作。「再生可能エネルギー」に関わっている方々へのインタビュー集。本に寄せられたメッセージをWEBの特設ページで紹介し、随時更新を行っている。