
腹式呼吸には四種類ある。この主張に対する反応は二分されるだろう。「四つもあるのか?」と「四つしかないのか?」だ。
どちらも当然のリアクションである。それらの疑問に対する回答は同じで、呼吸法はいかようにも分類できる、となる。したがって本書で採用した四種類は、無数にある分け方のひとつにすぎないことを、最初にお断りしておく。
ではどういう基準でグルーピングしたのか。ここでは「息を吐くときの腹部の状態」に着目した。横軸に腹部が「ふくらむ/へこむ」を、縦軸には腹部が「動く/動かない」を置く。これによって腹式呼吸は以下の四種類に分類される。
※声楽をコエガク、腹式をハラシキ、広大なをヒロダイナ、指し示すをシシシメスと誤読している箇所がありますのでご注意ください。