
🎙️**『ウィキッド ふたりの魔女』――友情と正義の物語**
こんにちは。今日は2025年3月7日に日本公開された映画『ウィキッド ふたりの魔女』についてお話しします。この作品は、あの有名な『オズの魔法使い』の“前日譚”であり、オズの国を舞台に、緑色の肌を持つ少女エルファバと、金髪の人気者グリンダ、正反対の二人の魔女の出会いと友情、そしてその葛藤を描いたミュージカルファンタジーです。
主演は、力強い歌声と演技力が魅力のシンシア・エリヴォと、世界的なポップスターのアリアナ・グランデ。この二人が演じるエルファバとグリンダの関係は、ただの“善と悪”の物語ではなく、「本当の善とは?悪とは?」という問いかけを私たちに投げかけてくれます。
物語はシュイズ大学での学生生活から始まります。舞台版とは少し異なり、エルファバは車椅子の妹ネサローズの付き添いとして大学に来たという設定で、ここから彼女たちの友情が芽生えていきます。当初は反発し合っていた二人ですが、次第に理解し合い、大切な絆を築いていくのです。
映画では、舞台では描かれなかった幼少期の回想シーンや、新キャラクターの登場、オズの魔法使いとの関わりが丁寧に描かれています。特に印象的なのは、「話す動物たち」が迫害される描写や、オズの支配体制の裏側が明かされるシーンです。こうした背景を通して、エルファバが「悪い魔女」と呼ばれるに至った理由がより立体的に描かれています。
そして、やはりクライマックスは名曲「Defying Gravity(自由を求めて)」の場面。自分の信じる道を選び、空へと飛び立つエルファバの姿は、まさに“誰もが飛ぶチャンスを持っている”というメッセージの象徴です。
この映画は、「先入観を越えて相手を理解すること」「自分らしく生きることの大切さ」といった普遍的なテーマを、ファンタジーの世界を通して私たちに伝えてくれます。監督のジョン・M・チュウは、「若い世代が、教えられてきた“正しさ”に疑問を持ち、自分の信念で未来を選ぶ姿を描きたかった」と語っています。
批評家や観客の反応も非常に良好で、アリアナ・グランデとシンシア・エリヴォの演技は「魔法のようなコンビ」と絶賛されています。そしてこの映画は2部作となっており、後編『Wicked: For Good』は2025年11月公開予定です。
友情、偏見への抵抗、そして自分を信じる勇気。『ウィキッド ふたりの魔女』は、まさに現代に必要なメッセージを届けてくれる物語です。あなたもぜひ、この魔法の世界に触れてみてください。